QRコードなどを使ったスマホ決済サービス普及のカギは個人間送金にある──。LINEをはじめとする事業者は利用促進にさまざまな手を打つ。その点で先行するのが米国だ。ミレニアル世代を中心に圧倒的な支持を受け、「Venmoする」という言葉すら生み出した米ベンモが市場拡大をけん引した。米マーティング&イノベーション領域の調査を手がけるIBAカンパニー射場瞬社長が、その成長の背景を読み解く。

ベンモは2009年に創立、13年には米ペイパルに80億ドル(約8800億円)で買収され、話題になった。現在はペイパル傘下で事業規模を順調に拡大中だ。18年の第1四半期だけで120億ドル(約1兆3200億円)の決済取引を計上。同期のペイパルの決済取引総額の10%弱を担うに至っている。なおかつ、前年同期と比べて80%増前後のペースで拡大を続けている。ちなみに17年の決済取引総額は342億ドル(約3兆7620億円)という規模だ。

ベンモのサービスは、消費者の購買体験をどう変えてきているのだろうか?
ソーシャル機能で割り勘機会を新規創出
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