※日経エンタテインメント! 2018年10月号の記事を再構成
かつては星野源率いるSAKEROCKも所属、最近はceroのヒットなどでも注目されるインディーレーベルが「カクバリズム」。浮き沈みの非常に激しい音楽界で15年以上マイペースを貫く仕事術とは? カクバリズム代表の角張渉氏に聞いた。

「カクバリズム」という、ちょっと変わった名前のインディーレーベルが、音楽ファンの間で注目の存在となって久しい。YOUR SONG IS GOOD、キセル、二階堂和美、スカート、在日ファンクなどユニークでポップな個性を持つバンドやアーティストが在籍。2010年から所属しているceroは、今年5月に発売した4thアルバム『POLY LIFE MULTI SOUL』が、オリコンの週間アルバムチャートで4位を記録した。星野源が率いていたインストバンドのSAKEROCKも、かつてはこのレーベルの一員だった(15年に解散)。
大手のレコード会社(メジャー)とは一線を画した立ち位置から、フットワークとアイデアを生かした独自の音楽を発信し続けてきたこのレーベルを主宰するのが、角張渉氏。02年に設立し、活動15年を超えたレーベルの歩みや自身の仕事論、そして激変する音楽業界の中でのインディーレーベルとしての矜持について話を聞いた。



学生時代にバイトしていたライブハウス(西荻窪WATTS)で自分が主宰するイベントをやることになって、その時に面白がって「KAKUBARHYTHM」というイベント名にしたんです。当時、既に友達とパンクバンドを出すレーベルをやってたんですけど、その後、パーソナルで小規模なレーベルを始めたいと思ったときに、「カクバリズム」という屋号にすれば角張がやってるって分かりやすいという話になって、そのままレーベル名になりました。
でも、このレーベルを始めた時はまだ22歳だったし、フリーター全盛期でもあったんで、「何とかなるんじゃないの?」くらいに思ってましたね。ようやく会社の数年後とかを考えるようになったのは、所属アーティストが増えてきた6~7年目くらいからでした。
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