米アマゾン・ドット・コムが2018年9月に発表した、音声AI(人工知能)の連携が可能な電子レンジの出荷が始まった。59.99ドルと安価にして購入のハードルを下げる一方で、アマゾンのeコマースと連携させた新たなサブスクリプション契約を推進する役目も持っている。
筆者の米カリフォルニア州のシリコンバレーにある自宅に米国時間の11月14日午後に、おなじみのアマゾンの大きめの箱が届いた。届いたといっても、いつもの通りドアの外に置いていく配送方式である。中身はアマゾンオリジナルの家電シリーズの電子レンジ「AmazonBasics Microwave」である。背面を見ると、アマゾンの米本社の住所が記されており、中国製で2018年10月に生産とある。出力は700ワットと多少低めだが、同等クラスの製品より20~30ドル安い印象だ。
スマホアプリで初期設定
台所に設置して、説明書の指示通りにiPhoneの「Amazon Alexa」のアプリで設定したところ、いとも簡単につながった。電子レンジの表示部に「SUCC(成功)」と「Wi Fiマーク」が表示される。アプリ上で電子レンジのデバイスとしては、Amazonの他に「GE」が選択できる。
ちなみに筆者の別のAndroid搭載スマホの同アプリで試したところ、レンジと全くつながらなかった。接続を試みるが画面に「FAIL」と出てくる。原因は分からない。
早速、電子レンジに命令してみることにした。操作部の最下部にある青い「Ask Alexa」ボタンを押して「ワンミニッツ(1分)」と言ったが、うんともすんとも動かない。試しに日本語で「1分」と言ってみたが駄目だった。
ここで1つの事に気づく。電子レンジには音声を解釈するAIスピーカーの機能は搭載されていないのだ。スマホアプリか、「Echo」などAIスピーカー機能を持ったデバイスを用意する必要がある。
そこでEchoを自分の部屋から持ってきて、横に置き設定した。そして「ワンミニッツ」と言うことで1分間の加熱をしてくれた。
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