マーケティングアナリストの原田曜平氏の下に集まる高校生、大学生メンバーがまとめた「2020年Z世代トレンド」の後編。「新インスタ映え」「新脱タブー」というキーワードでくくられる新潮流を解説していく。
② 新インスタ映え
【匿名映え】
顔を見せない新しいSNS投稿の形
従来、若年女子が自分たちの写真をSNSに投稿する際、最も力を入れてきたのが、いかに自分や友人の顔がかわいく盛れているかだった。だが、今どきのZ世代の間では、顔をあえて隠し、ぱっと見では誰だか分からないように匿名性を高めながらも、インスタ映えを狙う傾向が強くなっている。
なぜ顔を隠すのかといえば、現代の若い女子はSNSに頻繁に写真を投稿するようになり、より自分の見た目を強く気にするようになっているからだと考えられる。実は、自分の顔への自己評価が低く、周りからも評価されたくないと思う若者は多い。そうした中、自分の顔以外の着ている服や景色、写真全体の世界観だけでも映える投稿はできると考え、顔を隠した「匿名映え」がトレンドになったと推察される。
匿名映えの代表例としては、東京ディズニーランドの園内で販売されているファンキャップ(キャラクターの顔がデザインされた大きめの帽子)をかぶり、自分は下を向いたり、文字を入れて顔を隠したりして、キャップのキャラクターの顔はカメラに向けている写真だ。20年1月には、同じく東京ディズニーランドの園内で発売された手持ちバルーンで顔の一部を隠し、写真を撮って投稿するのもトレンドとなった。また、浅草や京都、鎌倉などで、浴衣や着物姿でキツネのお面で顔を隠して写真を撮る女子も増えた。
さらに、匿名映えは写真にとどまらず、Instagramで作品を発表しているイラストレーターにカップルで写った写真のイラスト化を頼み、投稿する「カップルイラスト」も流行。イラスト化することで嫌みなく投稿しやすくなると、多くの若い男女が利用した。
【フェイク飯】
マヨネーズ容器からプリンの衝撃
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