※「日経デザイン1月号」(2017年12月24日発行)の記事を再構成

ブランディングデザイナーの西澤明洋氏が、建築系の出身でありながらも現在は建築系以外の分野で活躍するデザイナーやクリエーターなどにインタビューし、発想の原点を探っていく連載「アーキテクチュアル・シンキング アイデアを実現させる建築的思考術」。今回は、デジタル系のクリエーター集団として知られるライゾマティクス代表取締役の齋藤精一氏の前編。

ライゾマティクス齋藤精一氏「建築のプロセスはどれもアートだ」(画像)
齋藤 精一氏(左)
さいとう せいいち●1975年神奈川生まれ。米コロンビア大学大学院卒業後、米ニューヨークを拠点に活動。2003年の「越後妻有トリエンナーレ」への出品作品で注目されたのをきっかけに帰国。フリーランスとして活躍後、2006年にライゾマティクス設立。メディアアート作品などで国内外の広告賞の受賞多数。東京理科大学や京都精華大学非常勤講師。2013年D&AD Digital Design部門審査員、2014年カンヌ国際広告賞Branded Content and Entertainment部門審査員。2015年ミラノエキスポ日本館シアターコンテンツディレクター、六本木アートナイト2015にてメディアアートディレクター。グッドデザイン賞2015審査員。

西澤 明洋氏(右)
にしざわ あきひろ●ブランディングデザイナー エイトブランディングデザイン代表。1976年滋賀県生まれ。企業のブランドから商品・店舗開発など幅広いデザイン活動を行っている。「フォーカスRPCD®」という独自のデザイン開発手法により、リサーチからプランニング、コンセプト開発まで含めた、一貫性のあるブランディングデザインを数多く手がける。主な仕事にクラフトビール「COEDO 」、抹茶カフェ「nana’s green tea」、ヤマサ醤油「まる生ぽん酢」、福岡「警固神社」など。BBTオンライン講座講師。著書に『ブランドをデザインする!』『クリエイティブのつかいかた』など。NHKworld『great gear』出演。

西澤 齋藤さんはライゾマティクスの代表取締役として、メディアアートなどデジタル系のさまざまな作品を手がけています。建築出身ながら、どういった経緯で現在のライゾマティクスを創業されたのでしょうか。まずは建築学科に進んだ頃の出来事を教えてください。

齋藤 中学や高校のときは、あまり建築を明確に意識していませんでしたね。父親がキャンプが好きで、小さい頃は毎週いろいろな場所に連れ出されました。のこぎりやニッパーを使った工作も好きでしたし、家庭科の刺しゅうなんかも得意でした(笑)。