マーケティングリサーチやパッケージデザインを手掛けるプラグの協力を得て、小学生と中学生の家庭学習を観察し、商品アイデアを考える連載。子供の表現欲求や評価されたい意識への気づきからノート共有アプリを立案した。

【商品企画3】noty
【商品企画3】noty
中学生になるとノートをきれいに書くことに力を入れるようになる。このような行動には、表現欲求や他人に評価されたいという意識も垣間見える。学習ノートを他人と共有できるアプリはそうした動機への気づきから生まれた

商品企画のポイント
・他のユーザーのコメントや「いいね」で、自分のノートの評価が分かる
・ランキング上位のノートを見て、ノートの書き方の参考にできる
・有料オプションで親が子供の学習状況を確認できる機能も

きれいに書いたノートを共有

 今回観察した2人の中学生は、学校の授業で使うノートをとてもきれいに書いていた。読みやすい字を書くために、シャープペンなどの筆記具にもこだわる。彼女たちが、ノートの書き方に注力する背景には、自分で見直すだけでなく、他人の目を意識した表現欲求や評価されたいという意識があるのではないか。そうした仮説から生まれたのが、インターネット上で他人とノートを共有できるスマートフォンアプリ「noty」だ。

 観察対象の中学2年生は、自分が板書を書ききれない場合、友人のノートをスマホのカメラで撮影して送ってもらうという。女子中学生には、日常的にノートを送り合う文化があり、きれいに整理されたノートは、クラスですぐに評判になるだろう。

 notyでは、公開したノートに他のユーザーがコメントを書き込む機能や「いいね」ボタンがあるので、他のユーザーから自分のノートがどのように評価されているかを知ることができる。

 実際の商品化では、子供たちに自分のノートを公開させるための工夫が必要になりそうだ。特に、誰もが見てみたいと思う成績優秀者のノートを多く集められるかどうかがカギになる。

 ノートに寄せられた「いいね」の数に応じてポイントを付与するのも一つの方法だ。一定数のポイントを集めたユーザーは、そのポイントをECサイトなどでの商品購入に利用できることにすれば、自慢のノートを公開するモチベーションを上げることになるだろう。さらにユーザーの模試の成績や進学先の学校名などの情報を登録できれば、ノートを探す際に参考になる。