マーケティングリサーチやパッケージデザインを手掛けるプラグの協力を得て、小学生と中学生の家庭学習を観察し、商品アイデアを考える本連載も、いよいよ最終段階に入る。今回は、デプスインタビューで得た意見を取り入れた商品企画を作成し、それを商品ポスターの形式で表現した。

●オブザベーションから商品企画までの流れ
●オブザベーションから商品企画までの流れ

 前回は、3つの商品プロトタイプを観察対象の家族に見せ、意見を聞くデプスインタビューを実施した。そのインタビューを経てまとめた商品企画は、「どこでもデスク」「がんばるんペン」「noty(ノーティー)」の3つ。

 どこでもデスクは、広げると勉強机になり、使わないときは小さく折り畳んで収納できる。机にしたときの最大幅は700mm、奥行きは400mmあるので、ちょっとした勉強には十分な広さ。また、長さを3段階で調整できる脚が付く。通常の勉強机の高さから、ちゃぶ台程度の高さにも調整できる。折り畳んだときのサイズは、縦400mm、横400mm、幅80mmとコンパクト。家具の隙間などに収納しやすい。

 どこでもデスクのアイデアの基には、子供たちが家庭内で勉強する際、勉強机とリビングにあるダイニングテーブルを行き来しているという観察結果がある。プラグが小学4年生から高校生までの子供がいる親1022人を対象に実施したアンケートでも、学習場所をリビングと回答した割合は、約半数の48.4%だった。「リビング学習」という行動パターンは、かなり広がっている。

 リビングで勉強する際、教科書やノート、ペンや消しゴムなどを勉強机から運ぶのは一苦労だ。さらに、消しゴムのかすや学校で配布されたプリントを切った場合の紙クズなども出る。勉強が終わって、テーブルを食事ができる状態に戻すのも手間がかかる。こうした作業を手早くしたいという潜在ニーズがあるのではないかという気づきから、どこでもデスクのアイデアは広がっていった。

 当初のアイデアとして、勉強道具一式を風呂敷に包む「勉強ふろしき」も検討していた。また「どこでもデスク」は、当初はキャスター付きのスーツケースのデザインを考えていた(第10回)。デプスインタビューでは、「勉強ふろしき」型のプロトタイプを製作し、親子に意見を聞いた(第11・12回)。

【商品企画1】どこでもデスク
【商品企画1】どこでもデスク
今の子供は、子供部屋に閉じこもるよりも家族のいるリビングで勉強することを好む傾向があるようだ。勉強道具を持ち運べるセットがあればそうしたニーズにも対応できる

商品企画のポイント
・リビングのテーブルなど学習机以外で勉強する行動がヒント
・使わないときに収納しやすいように折り畳むとスリムになる
・長さが調整できる脚を付けて、さまざまなシチュエーションに対応

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