日本を代表するものづくり企業、パナソニックが新たなプロジェクトに次々と挑戦している。そこに見えるのは旧来の家電ではなく、「KADEN」の姿だ。日本のものづくりは今後、どうなっていくのかをパナソニックの例からひも解いてみた。キーワードは「デザイン力」「対話力」「社員力」「起業力」、そして「共感力」だ。

「ミラノサローネ」で公開した「Air Inventions」の内部。ミストが漂い、映像・音楽による幻想的な空間。パナソニックのテクノロジーなしには実現できなかった
「ミラノサローネ」で公開した「Air Inventions」の内部。ミストが漂い、映像・音楽による幻想的な空間。パナソニックのテクノロジーなしには実現できなかった

 パナソニック アプライアンス社(以下、パナソニック)のデザイン部門が急ピッチで改革を推進している。目指すのは、デザインを起点としたイノベーションだ。ものだけではなく、サービスも含めた新しい体験をデザインし、これに最新テクノロジーを組み合わせることで、今までにない価値を提供していくことを狙う。

 2018年6月20日に開催された日経デザインの「ワールド・デザイントレンドセミナー」で、パナソニックのデザインセンター所長、臼井重雄氏が「TRANSITIONS:パナソニックデザインの変革」というテーマで講演。同年4月に行われた伊ミラノでの大規模イベント「ミラノサローネ 2018」にパナソニックが出展したインスタレーション「空気の発明(Air Inventions)」について説明した他、同じく4月に実施したデザイン部門の改革についても発表した。