データ・ドリブンかつ業界初の飲食店ビジネスモデルづくりに取り組むスタートアップ、favy(ファビー)の儲かる仕組みを解き明かす特集の最終回(6回目)。今回は、空き店舗とシェフをマッチングし、新しい食体験イベントを提供する新機軸のシェアリングサービス「ReDINE(リダイン)」を取り上げる。また、日経クロストレンドの取材により、favyが構想している新ビジネスの存在が明らかに。飲食業界のWeWork(ウィーワーク)を目指すという、「料理専門コワーキングスペース」が生み出す価値とは?

食卓版のAirbnb(エアビーアンドビー)ともいわれる、「ソーシャルダイニング」というシェアリングサービスをご存じだろうか。ここ数年、欧米で広がっているサービスで、料理を提供したいシェフ個人と、それを食べたい人をネット経由でマッチングし、それぞれの自宅や定休日の飲食店などの空きスペースを使って、実際に食事を楽しむものだ。海外では、Feastly(フィーストリー)やEatWith(イートウィズ)などが知られている。
このソーシャルダイニングの仕組みを日本向けにアレンジして、favyが2018年3月から本格展開を始めたのが、「ReDINE(リダイン)」だ。これは、食イベントを開催したいシェフと、定休日の店舗を活用したい飲食店、食事を楽しみたい一般参加者の3者をマッチングするサービス。favyは、「北の家族」や「九州酒場」などの居酒屋やレストランを運営するサブライムと提携しており、ReDINEに登録されている飲食店はサブライムの店舗を含めてすでに400店以上、和洋中あらゆるジャンルのシェフ100人超がそろう。登録できるのはfavyの審査を通過したシェフのみで、スペースを提供する飲食店も衛生面を中心にfavyがチェックしており、個人宅などで開催されることが多い欧米のソーシャルダイニングに比べて、一般ユーザーが安心して参加しやすいのが特徴だ。
このReDINEのビジネスモデルを図解すると下図のようになる。
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