社名・ブランド名を聞いて「買いたくなる」と答える消費者の割合が多かったマーケティング実力派企業トップ3は、カルビー、ハーゲンダッツ、ユニクロ――。「日経クロストレンド」は2018年4月、国内のどの企業や商品ブランドが、消費者の「買いたくなる」気持ち(購入意欲)の喚起に長けているかを消費者アンケートから探った。本特集では、その調査結果である「マーケティング実力ランキング300」について解説する。

 「マーケティング力」の高い企業という言葉からどのような企業が思い浮かぶだろうか? データを駆使したマーケティングの推進、AI(人工知能)をはじめとする先端的なデジタル技術の導入・活用、優れたマーケティング人材を輩出する企業……など、さまざまなイメージが湧く。

 もっとも、先進的な取り組みに着手していればよいわけではない。先進的であれ従来型であれ、その施策が消費者・顧客に届いて、売り上げなどの結果が伴っているのか。問われるのは結果である。

 マーケティングとは、一言でいえば「買いたくなるような仕組み作り」「買いたくなるように仕向けること」だ。そこで「日経クロストレンド」は、主要なBtoC(個人向け)の有力企業350社(メディア企業や金融を除く)をノミネートしてアンケート調査を行い、認知度下位50社を除いて「マーケティング実力ランキング300」を算出した。

「マーケティング実力ランキング300」トップ30
「マーケティング実力ランキング300」トップ30

 企業・ブランド名を聞いて「買いたくなる」という反応をより多く得た企業、すなわち購入意欲の刺激、促進に長けた企業を評価するのが本ランキングの特徴である。

 具体的には、各企業について、「商品」「価格」「広告」などの魅力を尋ねた上で、「好感度」や「購入意欲」「推奨意向」を質問。購入意欲を軸に、購入意欲と比較的高めの相関がみられた「商品」的魅力と「好感度」を加味してスコア化し、ランキングした。アンケートは大手調査会社の協力を得て、2018年4月25~27日にインターネットで実施。全国20~60代の男女フルタイム勤務者を対象とし、5600人から有効回答を得た。

 マーケティング実力ランキング300のトップに立ったのは、カルビーだ。売上高30億円規模だった「フルグラ」事業を5年で

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