※日経エンタテインメント! 2020年11月号の記事を再構成

海辺のトランポリン遊具で遊ぶ、グリーンダカラちゃんとムギちゃん姉妹。そこに混ざってきたのは、出川哲朗ふんする「鉄分の“てっちゃん”」。てっちゃんがユニークなポーズで飛び跳ねると、すぐに仲良しに。最後は3人で「鉄分入りました!」と扇のポーズを取る……。シリーズ9年目に入ったサントリー食品インターナショナル「GREEN DA・KA・RA」の「あたらしいお友達」篇だ。

 「GREEN DA・KA・RAは、体に優しい素材で作ったスポーツドリンク。すっきりとした味わいに定評があるのですが、熱中症対策や水分補給に良いという特長はいまひとつ伝わっていないという課題がありました。そこで20年は、汗で鉄分が失われることに着目。鉄分を入れて商品をリニューアルしたことを、メインターゲットの親子だけでなく、幅広いお客様に伝えたいと考えました」(サントリー食品インターナショナル コミュニケーション本部の細見洋平氏)

 CMを企画したのは、電通デジタルのクリエーティブディレクター・赤松隆一郎氏(取材時、21年1月からフリーランスとして活動)。2012年の発売時から広告を手掛けてきた赤松氏は今回、鉄分が入ったというニュースを、できるだけストレートかつシンプルに伝えたいと考えたという。「夏の汗で鉄分が失われていくという事実と、商品に鉄分が入ったという情報をバランスよく伝えることで、『夏には鉄分がいいみたい』と感じてもらえたらと思いました」(赤松氏)。

 そこで鉄分を擬人化し、夏空の下、姉妹と遊んで汗をかくという企画を考えた。タレントには名前に「鉄(てつ)」が入った人を起用してはどうかという話になり、すぐに浮かんだのが出川だったという。

 「出川さんは、画面に出た瞬間に、太陽がパーンと照って明るくなるような、独特な魅力がある。ここまで適任の人はいないと思いました。でもよく考えると、『鉄』と『哲』で、字が違うんですよね(笑)。でも響きは一緒だから『てっちゃん』という言い方にしたら大丈夫かなって」(赤松氏)

撮影現場から優しい世界に

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