※日経エンタテインメント! 2020年9月号の記事を再構成
ニュージーランド生まれのキウイフルーツ輸出販売会社・ゼスプリは、各国独自のCMを展開。日本ではO-Zone『恋のマイアヒ』の替え歌に合わせて「キウイブラザーズ」がダンスするCMがヒットした。最新作は、キウイブラザーズが健康のために頑張る「好きなことを楽しみながら」篇を制作した。
グリーンとゴールドの「キウイブラザーズ」が、健康のためにさまざまなことに挑戦。しかし走ってはすぐに疲れ、山登りしては熊と遭遇し、サウナで我慢しすぎては意識を失う。そんな2人が「♪ストイックにやっても続かない。キウイを食べよう~」という歌に合わせて伸び伸びとダンス。最後は「好きなことなら、長続きできるよ」と視聴者に優しくささやく……。ゼスプリの新CM「好きなことを楽しみながら」篇だ。
ゼスプリは、ニュージーランド生まれのキウイフルーツ輸出販売会社。広告は各国独自に行われ、日本では2016年にキウイブラザーズを開発。19年にはO-Zone『恋のマイアヒ』の替え歌に合わせてダンスするCMがヒットした。
「20年は世界共通で『Make your healthy irresistible』という新たなタグライン(企業理念を表したフレーズ)を訴求することになり、『ヘルシーを、やみつきに』と訳しました。そこには『ストイックに何かを我慢しないと健康になれないと思われているけれど、前向きに楽しみながら健康を模索することもできるのではないか。自分らしく健康を見つけてください』というような思いが込められています。こうして説明するだけでも時間がかかりますし、哲学的とも言える内容を表現しなくてはならないので、難しいチャレンジでした」(ゼスプリ インターナショナル ジャパンの猪股可奈子氏)
この課題にともに挑んだのは、電通の北田有一氏。16年に猪股氏らとキウイブラザーズを生んだクリエイティブディレクターだ。
「今回の内容を15秒や30秒で伝えるのは難しい。『放送回数が減ってでも、長尺にしたほうが伝わると思います』とご提案し、60秒CMをメインに企画することになりました。考えたのは視聴者にメッセージを自分ごと化してもらうこと。健康法がうまくいったときより、うまくいかなかったときを見せたほうが共感してもらえるんじゃないかと考えました」(北田氏)
そうして、キウイブラザーズがさまざまな健康法に挑んでは失敗する姿を描くことになった。
コロナ禍に合わせ軌道修正
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