※日経エンタテインメント! 2020年5月号の記事を再構成

長瀬智也と清野菜名を“小学生”役として起用したオープンハウスのCMシリーズ。2018年に開始して以来、保健の先生役の田中みな実、5年ぶりに今度は“小学生”役で同社CMに復活した柄本明などを加えて展開してきた。銘柄別好感度ランキングでは20年1月後期に9位、2月前期に8位にランクインしている。

オープンハウスのCM、「夢見る小学生」シリーズ
オープンハウスのCM、「夢見る小学生」シリーズ

 小学生の長瀬君の夢は「戸建てを持つこと」。ある日、清野ちゃんと下校していると、保健室の田中みな実先生が現れる。「そこの2人、時代が変わっても価値が変わらないものって、なーんだ?」。突然の出題に驚きつつも、「そりゃ、愛だろ」「愛だと思います」と答える2人。しかし、田中先生は分譲中の土地を指し、「駅近の土地だから」とバッサリ……。「面白い!」「インパクト強すぎ」と話題のオープンハウスのCMだ。

 同社は1997年に創業し、都市部に特化した不動産業で急成長。2013年から織田裕二が「犬のジョン」にふんしたCMシリーズで人気を博し、18年からはTOKIOの長瀬智也と清野菜名を起用した「夢見る小学生」シリーズを展開している。

 「1年目と2年目は認知を高めるためのブランド広告として制作してきましたが、今年は『好立地』『駅近』といった当社の強みも打ち出したいと考えました。もう1つこだわったのは、最後だけでなく、劇中にもロゴを出すこと。オープンハウスのCMであることをより強く印象付けたいと思ったんです」(オープンハウス・マーケティング本部長の加藤勤之氏)

 オーダーに応えたのは、東京ガス「電気代にうる星やつら」や日清「ご褒美ラ王」などヒットを連発している博報堂のCMプランナー吉兼啓介氏。オープンハウスは「犬のジョン」から手掛けている。

 「長瀬さん演じる小学生は、実は僕なんです。第1弾を企画していた当時、僕は家が欲しくて。でも同期に話すと『東京は地震があるかもよ』とかネガティブな反応が多かったんです。それでも『戸建てを持ちたい』と夢を持ち続ける人を応援したくて、『夢見る小学生』を企画しました。3年目の20年は『好立地』などのファクト(事実)を盛り込みたいとのことだったので、そろそろ夢見るだけでなく、現実を見ることも考えようと(笑)。19年から登場している田中みな実先生が現実的な立地の話をして路頭に迷う2人を描こうと考えました」(吉兼氏)

 さらに企画会議で出たのが、「オペンホウセ」を復活させる案だ。14年、「犬のジョン」シリーズに、柄本明演じる老犬が登場。家を買った会社を聞かれ、自信満々に「オペンホウセ(OPENHOUSE)です!」と答えて笑いを誘った。

 「今回の復活は荒井(正昭)社長のアイデア。いずれ長瀬さんのライバルを出したいと思っていたので、柄本さんがライバル小学生として登場したら面白いと思いました。それに柄本さんは、年配の方に知名度が高い。家を買う時は夫婦だけでなく、親に相談して決める人も多いので、年配層の企業への安心感に一役買ってもらえるんじゃないかとも思いました」(吉兼氏)

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