洗濯をこよなく愛するサークル「#洗濯愛してる会」のメンバーが、新発売の洗剤を持って結集。汚れ落ちの実験をしたり、タオルに顔をうずめて消臭力に驚いたりしながら、大いに盛り上がる……。旬の若手俳優5人を起用して注目を集めている、花王「アタックZERO」のシリーズだ。
同商品は、花王が10年以上を費やして開発した洗浄基材「バイオIOS」を主成分とする液体洗剤。ロングセラーの「アタックNeo」を廃止して一本化に踏み切るなど、花王が社運を懸けている。
「汚れゼロへ、ニオイゼロへ、衣類への洗剤残りゼロへという新しい『ゼロ洗浄』の機能を持ち、『ワンハンドプッシュ』と『ドラム式専用』という、今までにないラインアップもそろえた製品。CMも、従来の枠にとらわれないものにしたいと思いました」(花王広告作成部の簑部敏彦氏)
パートナーに指名したのは篠原誠事務所の篠原誠氏。4年連続CM好感度1位を走るauをはじめ、UQモバイル、エステーなどを手掛ける人気クリエーティブディレクターだ。
「技術説明を受けて商品を使わせていただいたら、普通の洗剤と明らかに違うんです。汚れも臭いもなくなって、『こんなに落ちるんだ!』と驚いた。これは普通の広告にしてはダメだ、出稿量の多い他の業種のCMにも当たり負けしないものにしなければいけないと思いました」(篠原氏)
まず考えたのは、洗剤CMの“常識”を崩すこと。白くなった衣類に主婦が驚き、メーカーの技術者が洗浄技術を説明する……といった典型を離れ、洗濯好きな男性たちを通して描けないかと考えた。
「商品の性能や機能は伝えるのですが、従来の方法にはしたくない。そこで考えついたのが『#洗濯愛してる会』です。びっくりするぐらい洗濯を好きな人だったら、普通は調べない成分についても調べるし、マニアックな技術の話もするはず。洗浄力にこだわる人、臭いにこだわる人、洗剤残りにこだわる人、ワンハンドプッシュの新しい形が好きな人、ドラム式が好きな人、というふうに会のメンバーを5人にして、今回伝えたい5つのポイントを割り当てつつキャラクターを考えました」(篠原氏)
手あかの付いた表現を排除
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