CM好感度総合トップ5入りを果たし、申込者増に成功したLINEモバイルの「LINEモバイルダンス」シリーズ。この記事では、競合CMを見た上で、プランナー・福里真一氏(ワンスカイ)がこだわったポイント、映像監督の手腕、反響などについて掘り下げる。
「LINEモバイルダンス」シリーズの第1弾CMが放送されたのは、2018年10月から。当時の通信業界CMは、どのような状況にあったのか。CM総合研究所が発表している「通信・サービス業類」の2018年度CM好感度トップ10を参考に見てみよう。
タレントがズラリと並ぶストーリーものの逆を行く
1位のauは、昔話の英雄たちが登場する「三太郎」シリーズと、神木隆之介や松本穂香による学園もの「意識高すぎ!高杉くん」のシリーズを並走させ、通信・サービス業類だけでなく、総合でも4年連続首位に輝いた。
2位のソフトバンクは、「白戸家」の面々と堺雅人らが共演した「ミステリートレイン」や竹内涼真が先生を演じる「学割先生」などのシリーズで総合でも2位に。3位のNTTドコモは、堤真一や高畑充希が新聞記者を演じた「得ダネを追え!」に続き、星野源や長谷川博己らが出演する「星プロ」シリーズをスタート。こちらも総合3位に輝き、通信大手が総合トップ3を占めた。
5位のワイモバイルは、TWICEが歌い踊る「ワイモバ学園」や芦田愛菜や吉岡里帆を起用したシリーズを展開。6位のUQモバイルは、深田恭子、多部未華子、永野芽郁が三姉妹を演じるシリーズが今も続く。福里真一氏は、このような通信業界CMを俯瞰(ふかん)し、企画を考えた。
「最近はストーリーもののCMが多くなっています。特に通信業界には、タレントがいっぱい出てくるストーリーものが多い。どれも素晴らしいと思うのですが、そういうものばかりになっているところもあるので、LINEモバイルのCMはすごくシンプルにいこうと。コーポレートカラーのグリーンをバックに、ダンスと歌でメッセージを伝えるストレートな企画にしました」(福里氏)
『いい湯だな』の「♪ババンババンバンバン~」のメロディーに乗せて、「♪LINEモバイル~」と歌う連呼型の替え歌を作り、「今な感じがする」(福里氏)女優の本田翼を起用。本田に、LINEモバイルの頭文字「L」と「M」を取り入れたダンスを踊ってもらった。
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