2018年10月から放送されたLINEモバイルのCMは、『いい湯だな』の替え歌に乗せてスマートフォン代の安さをアピールするもの。懐かしいメロディーと本田翼のフレッシュな魅力で18年11月度銘柄別CM好感度トップ10では5位にランクインした。
『いい湯だな』のメロディーに乗せて、本田翼が「♪LINEモバイル~」と歌い踊る。横で踊るのは熊や鳥のキャラクターだ。ザ・ドリフターズの加藤茶による「歯磨けよ!」などの投げ込み部分では「スマホ代、月300円から」「ほんとに、ほんとだよ!」と訴え、最後は「検索~」とキメ顔で締める。格安SIMブランド「LINEモバイル」のCMだ。
「今回求めたのは、まずサービスの認知向上と、300円という安さを訴求すること。加えて『LINEモバイル』で検索して、公式サイトを訪れていただくきっかけも作りたいと思っていました」(LINEの宇田川浩彦氏)
そんな要望を受けてこのCMを企画したのは、福里真一氏(ワンスカイ)。サントリーBOSS「宇宙人ジョーンズ」やジョージア「明日があるさ」などで知られる名CMプランナーだ。
「優先順位が特に高かったのは、ブランド名を覚えてもらうこと。そのためには、『LINEモバイル』の名前をメロディーに乗せた歌ものにしたいと考えました。ただ無理やりにはしたくない。そして浮かんだのが『いい湯だな』。『♪ババンバ バンバンバン』のメロディーに『LINEモバイル』は字余りなくはまるし、投げ込み部分で『月300円から』なども無理なく入れられる。さらに『また来週!』の部分では『検索!』と言えば、ウェブへ誘引もできる」(福里氏)
本田の“今”っぽさで元歌の古さをカバー
不安だったのは、昭和の元歌が「古くさい」と思われるのではないか、ということ。「そこで“今”な感じがする本田翼さんを起用して、みんながまねしたくなるようなダンスをしてもらうのはどうかと。ただ、それだけではLINEとの結びつきが弱いので、LINEスタンプの人気キャラと一緒に踊ってもらう企画になりました」(福里氏)。
こうして18年10月から「LINEモバイルダンス けたたましく動くクマ」編など3編を放送。踊る本田がかわいいと評判になり、CM総合研究所が発表した2018年11月度銘柄別CM好感度トップ10では5位にランクインした。19年2月からはナースやポリス、主婦などに四変化して歌い踊る第2弾「誰でもみんな」編を放送。2019年3月前期の銘柄別好感度トップ10では3位に食い込んでいる。
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