2017年12月にスタートした「割れない刑事」シリーズがヒット中の富士通コネクテッドテクノロジーズ「arrows」のCM。前編ではヒットの概要をつかみ、中編では並み居るスマホ・通信業界CMの中で際だった要因を探った。後編では、クリエーティブチームの中心人物3名にクローズアップ。どんなクリエイターが、どのように「割れない刑事」CMを生み出したのかを紹介していく。

クリエイターファイル1「榎本卓朗」
企画から撮影、仕上げまでを統括するクリエーティブディレクターとしてチームを牽引したのが、ENOADの榎本卓朗氏だ。榎本氏は1977年生まれ。東京工芸大学を卒業後、博報堂にデザイナーとして入社。2016年に独立し、ENOADを設立した。ユニークなのは、グラフィック広告などをデザインするアートディレクターながら、テレビCMの企画も行う点だ。
「博報堂時代、最初に配属されたのが黒須チームで、『君はデザインじゃなく、CMをやりなさい』と言われたんです。それから4年ぐらいずっと企画コンテを描いて、デザインなんて一切やらなかった。育ち方がちょっと特殊なんです」
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