子供向けのおやつという印象だった「グミ」が、大人にも人気のおやつとして市場規模を拡大している。味や食感はもちろん、仕事中や外出中にも食べられる手軽さや、腹持ちの良さが評価されているようだ。今回の調査対象は、「大人果汁グミレモンピール」(A)と、「ピュレグミ レモン」(B)。

 AとBの「どちらの商品を買いたいか」(Q1)と聞くと、全体ではAが57.7%、42.3%だった。

 Aは、1988年に誕生した明治のロングセラーブランド「果汁グミ」から、2020年12月に新発売。コンセプトは「大人になったあなたへ」で、レモン果汁100%(生果汁換算比)の本格的なレモンの味わいと、蜜漬けレモンピールのほろ苦い味わいが楽しめる。パッケージには、レモンと蜜漬けレモンピールのグラフィックを配置。従来の果汁グミとは異なるイメージをつくっている。

 通常の果汁グミのメインターゲットは子育て層で、喫食シーンも「子供への買い与え」や「家族で一緒に食べる」が中心だ。幼い頃に果汁グミを食べていた両親が、自分の子供にも買い与えるという強い結びつきが生まれているという。

 対して、Aのターゲットは独身社会人女性。「帰宅してほっと一息つくとき」や「1人暮らしの休日」など、1人でしみじみと過ごすシーンを想定しながら、子供の頃に感じていた家族の愛情を追体験できるような商品にした。

 グミの市場規模は02年から18年で3倍以上に拡大しており、19年は18年比3%増程度だった。しかし、20年はコロナ禍の影響を大きく受けて19年比10%減だった。コロナ禍で外出自粛が続き、家の外でグミを食べる機会が減少したからだ。ただし、20年12月には前年を超える週も出てきたという。

 明治カカオマーケティング部の吉川尚吾氏は、「新しい生活の中でも徐々にグミを食べるシーンが生まれてきたと感じている」と話す。例えば、リモートワークでオンとオフの切り替えが難しいときなどに、独特の食感のグミをかんでスイッチの切り替えをする人も出てきているようだ。明治では、Aの発売をきっかけに、グミ市場のさらなる活性化と売り上げの拡大を図っている。

 Bは、02年に誕生したカンロの「ピュレグミ」ブランドから発売。ピュレグミの定番フレーバーはレモン、グレープ、マスカットで、21年3月16日からは新たに白桃が加わった。人気キャラクター『ポケットモンスター』とのコラボ商品なども展開している。グミの表面に甘酸っぱい「すっぱいパウダー」がまぶしてあるのが特徴で、パウダーの「シャリ」とした食感と、グミの「もちっ」とした食感の2つが楽しめる。

 パッケージでは、緑の背景にレモンのグラフィックを大きく配置。ハート形のグミを見せながら、Bの独自の食感である「シャリ、もちっ」をテキストで表現した。

 ピュレグミブランドは21年3月2日からパッケージと味わいを順次リニューアルしているが、今回は1月下旬(調査時)のパッケージを使用している。

Aは「大人」、Bは「食感」で独自性をアピール

 Q1の結果を男女・年齢別で見ると、Aを最も評価したのは女性40代の76.7%で、次点が女性60代の73.3%、女性50代の70.0%だった。特に女性人気が高いようだ。Bの場合は、男性20代が80.0%とかなり高く、次点は女性20代の56.7%。20代の男女から支持されていることが分かる。

 「パッケージから感じるイメージ」(Q2)では、Aは「高級感がある」が74.3%、「特別感がある」が72.3%、「素材が良さそう」が67.3%、「美容・健康に良さそう」が67.0%だった。大人のイメージで高級感があり、体にも良さそうなイメージだ。

有料会員になると全記事をお読みいただけるのはもちろん
  • ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
  • ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
  • ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
  • ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー
ほか、使えるサービスが盛りだくさんです。<有料会員の詳細はこちら>