新型コロナウイルス感染対策によって巣ごもり消費が定着し、内食需要の拡大が予想される。実際、パスタや即席麺、冷凍・冷蔵調理食品などさまざまなカテゴリーが売り上げを伸ばしているが、スープ・味噌汁もその1つだ。今回はスープ・味噌汁カテゴリーのパッケージデザインのトレンドを分析する。
企業の動きも活発だ。味の素「クノール カップスープ」とポッカサッポロフード&ビバレッジ「じっくりコトコト こんがりパン」の2大ブランドは2020年に、いずれも4年ぶりとなるパッケージの全面リニューアルを行った。また、ECチャネルへの注力や大容量タイプの発売、軽い食事シーンを狙った新商品開発など、ニーズの変化を捉えてさらなる売り上げ拡大を目指している。
そこで今回は、スープ・味噌汁カテゴリーのパッケージ評価についてリポートする。分析はプラグ(東京・千代田)が15年より毎年2回実施しているパッケージデザインに関する好意度調査のデータの中から、スープカテゴリーの過去5年分、計206商品を対象とした。なお、調査では1商品につき1000人の消費者がパッケージデザインの画像を見て、好きかどうかを5段階で評価し、好意度の理由を自由回答で記入している。
スープ市場の2大ブランド「じっくりコトコト」と「クノール」
過去5年間を通してパッケージ好意度が高かった商品を見ると、「じっくりコトコト」と「クノール」の2大ブランドが上位6商品までを占めた。売り上げシェアの高さから、ブランド力の影響もあると考えられるが、それを差し引いても高いクオリティーであることは間違いないだろう。他のカテゴリー(飲料や食品関連、トイレタリーや医薬品など)を含む5551商品の中で見ても、上位2商品はトップ10入りを果たしている。なお、「じっくりコトコト」ブランドはトップ3では「~ご褒美ダイニング」シリーズとなっているが、4位と6位には定番シリーズの「~こんがりパン 北海道じゃがバターポタージュ」と「フレンチチキンクリーム」もランクインしている。
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