パッケージデザイン開発とマーケティングリサーチを行うプラグは、2020年2~4月に発売された592商品のパッケージデザインに関する好意度調査を実施した。上位20商品の中に、カルピスブランドが4商品もランクイン。カルピスらしさをしっかりと継承したデザインが高い評価を獲得した。
20~50代の消費者3万3000人がパッケージデザインの画像を見て、好きかどうかを5段階で評価し、そのうち「好き」「やや好き」と回答した割合を好意度とした。また、好意度の理由を自由回答で聴取している。
2020年春も、春らしい鮮やかな色合いの商品が上位に入る傾向が見られた。1位は、19年から紙パッケージに変更したキットカットブランドのネスレ「キットカット ミニ オトナの甘さ ラズベリー」。淡いピンク色がベリー系商品ということを分かりやすく伝え、ラズベリーのシズルも含めて「甘くてみずみずしく優しい感じがする」「温かみがある」「かわいらしい」などの評価を集めた。また、折り鶴の絵も興味を引く対象となっており、環境に配慮した紙パッケージである点が、しっかりと評価に結び付いている。
2位は、めいらくグループの名古屋製酪「スジャータめいらく 白桃ミックススムージー」となった。「ジューシーなイメージに食欲をそそられる」「ぱっと見ただけで白桃のみずみずしさがよく分かる」など、白桃のシズルが高く評価された。めいらくグループではこれまでも期間限定で果汁系のミックススムージーを発売してきたが、今回ランクインした「白桃ミックススムージー」は水滴が垂れている様子など、明らかに過去の商品よりもみずみずしさが増している。果汁系飲料カテゴリーでは素材のフレッシュな印象がパッケージ評価を左右する傾向が見られており、過去の商品は調査対象となっていないため評価の推移は不明だが、今回のみずみずしさの向上は好意度に寄与していると推測される。
3位には、3年ぶりにパッケージをリニューアルしたアサヒ飲料「カルピスウォーター」がランクインした。「これまで以上にさわやかにゴクゴク飲める商品であることを表現」(20年1月10日アサヒ飲料ニュースリリースより)したとのことだが、「スリムで爽快感がある」「カルピスの爽やかな感じがデザインに生かされている」などの意見が多く見られ、リニューアルの目標をクリアしていることが分かる。また、「白い飲料に水色のデザインはカルピスを象徴する、とってもなじみやすいデザイン」「いつものカルピスで安心感を抱く」という意見も多く、ブランドらしさも損なわれていない。
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