TBSテレビは9月29日、ソーシャルメディアと連携したトークバラエティ生番組「大炎上生テレビ オレにも言わせろ!」を放送する。放送中に視聴者がTwitterを通じてコメントや投票をすることで番組の映像がリアルタイムに変化し、出演者の主張に審判を下すという内容。従来のソーシャルテレビ番組より視聴者の参加度合いを深めて、新たなテレビ番組制作の在り方を探る。

番組では、プレゼンターがあるテーマに関する主張をする。視聴者はそれに対して、Twitterと連携した番組のスマートフォン用ホームページから、自分の意見や、プレゼンに対する賛否、そして拍手や笑いといった感情などの投票ができる。感情の投票などは「スタンプ」の形で出演者の背景に次々と表示されて、反対者が多いとプレゼン後に炎上するなど、視聴者のTwitterを通じた感情がビジュアルで表現されるのが特徴だ。
投票やコメントはTwitter上にハッシュタグ付きで投稿されるようになっており、Twitterを通じた視聴者の獲得も狙う。

情報制作局の山脇伸介プロデューサーは、「タイトルが『オレにも言わせろ!』とあるように視聴者が主役になる番組、従来のソーシャルテレビの番組以上に参加した感覚が味わえる番組にしたい」と語る。番組のソーシャルメディア連携を企画したバスキュール(東京都港区)の朴正義社長は、「拍手、笑い、炎上といったソーシャルメディアを通じたエモーションの発露を、テレビならではの表現にすることにチャレンジしたい」と意気込む。
放映時間は9月29日午前0時45分から2時15分。ドワンゴの動画配信サイト「ニコニコ生放送」でも映像配信する予定になっている。出演者は、カンニングの竹山隆範、眞鍋かをり、鴻上尚史、津田大介など。20~34歳の男性を中心に、女性やその上の世代を主な視聴者層と想定する。
同時間帯では、テレビ朝日の長寿トーク番組「朝まで生テレビ」が放送される予定になっており、こちらもTwitterを通じて意見を募っている。視聴率だけでなく、両番組のソーシャルメディア上の盛り上がり比較も注目される。
TBSテレビでは、2010年5月から2011年3月まで放送した情報番組「革命×テレビ」でTwitterやUstreamなどを活用。今年3月には、ネットを通じた視聴者の投票数に応じて音楽プロモーションビデオがライブ制作されていく番組「MAKE TV」を放送した。バスキュールは同番組の制作を支援している。また、4月放送のドラマ「SPEC ~翔~」はドラマに関するTwitter投稿をデータ放送画面で配信し、日経デジタルマーケティングと日経エンタテインメント!が主催した「ソーシャルテレビ・アワード」の大賞を受賞している。