【オーディエンスターゲティング広告】

 様々なサイトの利用履歴からネット利用者の興味関心を推定し、それに適した広告を見せる手法。広告主自身のサイトの利用履歴を基に、自社に関心が高いネット利用者に広告を見せる「リターゲティング広告」もその一種といえる。

 サイトへアクセスがあったブラウザーに「クッキー」を保存することで、そのブラウザーの利用履歴を記録していく。会員登録した個人名など個人情報とひもづけて行動を追跡するものではない。以前から、「Yahoo!JAPAN」のような大手ポータルサイト、多数のサイトを束ねたアドネットワークでリターゲティング広告、行動ターゲティング広告は販売されてきた。現在はDSP、SSP間で広告を瞬時に購入、配信するRTB(リアル・タイム・ビッディング)の仕組みが普及したことで、ターゲティング広告の配信先がさらに広がり、使い勝手が高まっている。

 オーディエンスデータを収集、提供する事業者の登場も市場拡大を後押ししている。オプトとカルチュア・コンビニエンス・クラブの共同出資会社であるPlatform IDは、提携サイトにアクセスする1億4000万ブラウザーの利用履歴、Tポイント会員のうち「T-SITE」に登録した人のTSUTAYA購買履歴などから、個人名とひもづかない形でユーザーの興味関心を130種類に分類し、DSP利用企業へ提供している。

【フリークエンシー】

 広告接触回数のこと。第三者配信アドサーバーの利用で、サイトやアドネットワークを横断した接触回数(グローバルフリークエンシー)の算出が可能になり、回数に応じて認知、理解が深まることを前提に、「クリエーティブ」を変えていこうという取り組みが広がりつつある。
 配信した広告が本当に目に入っていることが前提条件となる。それを確認する「アドベリフィケーション」というツールも登場している。

【アドエクスチェンジ】


 DSP、SSP、アドネットワークなどが接続して、広告を1インプレッション単位でリアルタイムに取引する市場のこと。媒体サイトにとっては広告在庫の販売機会が増え、広告主にとってはオーディエンスデータと組み合わせることで、ターゲットユーザーを幅広いサイトで捉えられるのが利点となる。

アドエクスチェンジの仕組み図
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