アマゾンジャパンは5月11日、「Amazon モバイル Android アプリ」の提供を始めたと発表した。Android端末の急速な普及を受けて、一部機能を省く形で提供開始を急いだ。欧州地域での提供開始から約3カ月後の日本展開は、通常より3カ月以上早いという。楽天も楽天市場のAndroidアプリを4月14日に提供開始済み。EC(電子商取引)業界のAndroid対応が急速に進んでいる。

「Amazon モバイル Android アプリ」の画面

 アマゾンは今年1月、欧州地域でのAndroidアプリの提供を開始している。「通常だと、そこから半年から1年遅れて、日本ではリリースとなる」(モバイルプラットフォーム古屋美佐子シニアプロダクトマネジャー)ところを、「日本の携帯キャリアのAndroidへのシフト状況や、Android端末によるAmazon.co.jpのサイトへのアクセスの増加」(古屋氏)といった事情を考慮して、欧州地域の約3カ月後と大幅に前倒しして提供を始めたことになる。

 Androidアプリは基本的にiPhoneアプリと同様の機能を備えるが、商品をカメラで撮影して販売商品を探す「フォト検索」機能についてはサービス開始当初は省くことにした。商品に付いたバーコードから販売商品を探せる「バーコード検索」、GPS(全地球測位システム)情報を使って、購入商品の受け取る最寄りのコンビニエンスストアを探す「コンビニ検索」といった機能はiPhoneアプリと同様に備えた。Amazon.co.jpで扱う2000万点以上の商品から、ユーザーが目的の商品を素早く検索、購入できるよう設計している。

 アマゾンは国内でのスマートフォン、タブレット端末への対応を急速に進めている。iPhoneアプリは2010年6月、iPadアプリは2011年4月に提供を開始してきた。

 また、各種端末ごとに最適化したサイト表示への変更については、iPhone向けは2008年夏に対応済み。Android端末からのアクセスはこれまでパソコンサイトを表示していたが、2011年1月にケータイサイトを表示するように改めて、使い勝手を高めた。iPad向けも今後、顧客ニーズに基づき対応を判断していくという。

 様々な端末のアプリ、サイトに対応していくことでコストも増えるが、「アマゾンのアプリとサイトの利用はどの国でも半々程度」(古屋氏)と両方とも顧客の需要が高いため、広く対応を続ける方針だ。サイトはパソコンサイトと同様の機能を提供し、スマートフォンアプリは検索とレコメンドを中心に機能を絞ってでも、商品購入を素早くできるようにしている。

 今後、スマートフォンの利用者が一般層に広がっていく状況を見ながら、アプリの改善を進めていく。一方で、アマゾンのモバイルサイト利用者の大多数は通常のケータイを利用しているため、ケータイサイトの使い勝手を高める修正も当面継続する方針だ。