CD・DVDソフトレンタル大手のゲオホールディングスは7月11日から、定額動画配信サービス「ゲオチャンネル」のマーケティングに、リアル店舗を本格的に活用し始めた。

定額動画配信サービス「ゲオチャンネル」のトップページ
定額動画配信サービス「ゲオチャンネル」のトップページ

 サービス開始は2月22日だが、リアル店舗では、告知ポスターなどを貼る程度で、積極的にゲオチャンネルの会員を勧誘してこなかった。このためか、ゲオチャンネルに会員登録するユーザーの数は、「当初の予想を下回って推移している」(ゲオのオムニチャネル推進部の齋藤琢磨ゼネラルマネージャー)。

 そこで対応を改め、約1300のリアル店舗の82%を占める1060の直営店で、ゲオチャンネルを強くアピールする。店内にゲオチャンネルを告知する大型のボードとタブレット端末を用意し、「当初は約200店から、店員がタブレットを使って来店客にゲオチャンネルを説明し、その場でタブレットから会員登録してもらう施策を展開する」(齋藤氏)。タブレット端末は1000台強用意し、当初は各店に4~5台を配置。来店客を勧誘する役割は、各店でトレーニングを受けた専門の店員が担当する。この施策が成果を上げれば、すべての直営店に順次、展開していく予定だ。

 さらに、来店客がゲオチャンネルに会員登録すると、DVDソフトなどのレンタル期間を1~3泊、延長するサービスも、期間限定で始めた。リアル店舗でDVDソフトなどをレンタルしている会員に分かりやすいメリットを与え、ゲオチャンネルにも加入してもらって、レンタルと合わせて利用してもらうことを狙う。

レコメンドサービスも展開へ

 昨年、米ネットフリックスが運営する「Netflix」やアマゾンの「Amazonプライムビデオ」などが新規参入し、先行する「dTV」や「Hulu」と合わせ、日本市場における定額動画配信サービスの競争は激化している。

 もっとも、米の大手映画会社など既存の映画やドラマの版権元の多くは、各サービスにほぼ同じ作品を供給するため、サービス側が品ぞろえで大きな違いを出すのは難しい。そのため、NetflixやHuluは自社製作のオリジナル作品で違いを出す戦略を採っている。これに対してゲオは、既に1600万人以上いるリアル店舗の会員をゲオチャンネルの会員にする施策で対抗しようというのだ。

 今後、ゲオチャンネルの登録会員が数十万人まで増えたら、会員の利用履歴に基づくレコメンドサービスを開始する。その際、ゲオチャンネルだけでなくリアル店舗の利用履歴も利活用し、レコメンドの精度を高めていく計画だ。

 また、2012年から提供し、今年6月に500万ダウンロードを超えたスマートフォン向けアプリ「ゲオアプリ」も活用する。見たい作品がリアル店舗で扱われているかを検索できる現在の機能を、近い将来に拡張。リアル店舗とゲオチャンネルに登録した会員がゲオアプリで見たい作品を探すと、「レンタル、ゲオチャンネル、宅配などすべての提供手段の中から、ユーザーの希望に合うものを提示するサービスを始める」(齋藤氏)考えだ。