日本たばこ産業(JT)が、喫煙者を対象にした会員向けWebサービスを拡充している。数種類あった会員IDを2月に「JTスモーカーズID」に統合。1つの会員IDで、JTが提供する全てのWebサービスを利用できるようにした。狙いは、「JTスモーカーズIDを持つ喫煙者の会員を増やし、同時に当社が提供するサービスメニューも増やして、会員の利便性を高める」(たばこ事業本部マーケティング&セールスグループプロモーション企画部の平谷朋也主任)ことにある。

 最初の取り組みは、昨年11月に実施した、会員向けサイトのリニューアルだ。それまでは、会員ID発行サイトが会員向けサイト「JTたばこWebサイト」と別にあり、会員向けサイトのメニューを楽しむには、最初に発行サイトでIDを取得する必要があった。ID取得に手間がかかり、登録作業中に離脱する人も少なくなかったという。

JTスモーカーズIDサイト。画面のスワイプで先に進めるようにするなど、スマートフォンで閲覧するのに最適化
JTスモーカーズIDサイト。画面のスワイプで先に進めるようにするなど、スマートフォンで閲覧するのに最適化

 そこで、JTたばこWebサイトに会員ID発行機能を統合し、JTの会員向けサービスの入り口と位置づけた「JTスモーカーズIDサイト」として全面リニューアルした。ドメインを変え、画面のスワイプ操作で先に進めるようにするなど、スマートフォンで閲覧するのに最適化したデザインを採用した。

 リニューアルの成果を測るKPI(重要業績評価指標)として設定したのは、新規に会員登録する際、途中で離脱せずに登録を終える登録完了率と、会員がJTスモーカーズIDサイトから各種のサービスサイトへ移動する遷移率だ。

 サイトリニューアルの際、会員登録画面にはフォームアシスト機能を導入。登録フォームに文字を入力する途中で候補を表示したり、入力を誤るとアラートを出して再入力を促したりするようにした。この結果、リニューアルから半年間で、登録完了率は数ポイント上昇した。「思っていたより効果は高かった」と平谷氏は言う。

通販サイトともIDを統合

 併せて、会員向けサービスの充実にも努めた。電子たばこデバイス「Ploom TECH(プルーム・テック)」を販売する通販サイト「プルームオンラインショップ」を今年2月にリニューアルし、JTスモーカーズIDサイトから遷移できるようにした。それまではログインに別のIDが必要だったが、JTスモーカーズIDを取得すれば、スムーズに電子たばこを購入できるようにしたのだ。

 また、喫煙者向けのファンサイトという位置付けのスマホ向けサイト「Jminutes(ジェイミニッツ)」から応募できるキャンペーンの数なども増やした。同サイトは、会員が暇な時間帯にスロットゲームやクイズを楽しみながらコインをため、そのコインを使ってキャンペーンに参加できる仕組み。キャンペーンなどの増加で、スマホ版のJTスモーカーズIDサイトからの遷移率は、半年間で十数ポイントアップしたという。

 今後もサービスの拡充に力を注ぎ、とりわけジェイミニッツに会員交流の仕組みを設けるなど、「アフターマーケティングの分野にも力を入れていく」(平谷氏)考えだ。