「25年間踏んばりましたが、60→70」。赤城乳業(埼玉県深谷市)が4月1~2日に放映した60秒のテレビCMは、大いに話題を呼んだ。アイスキャンディー「ガリガリ君」をこの4月より60円から70円に値上げすることを、社員総出で詫びたからだ。45年前の高田渡のフォークソング「値上げ」をBGMに、井上秀樹会長以下、社員100人以上が本社玄関前に整列して頭を下げた。曲の歌詞は「値上げは全然考えぬ」から「なるべく避けたい」「認めたわけではない」「消極的である」を経て「やむを得ぬ」、そして「踏み切ろう」に至る。当時はインフレの世相を皮肉った曲だったが、今回聞いてみると、1991年以来60円の価格を据え置いてきたガリガリ君の値上げ告知が、苦渋の決断であったことが伝わってくる。