レオパレス21は、物件を探す見込み客向け、自社物件に居住中の既存顧客向けの双方で、LINEを活用している。同社がLINE公式アカウントを開設したのは2014年の暮れ。その後、2015年1月、同年7月、2016年2月の3回にわたって、リスをモチーフにした自社キャラクター「レオパリスくん」のスタンプを配信し、友だち数は650万人に上る。

レオパレスのLINEアカウントで駅名から物件検索ができる
レオパレスのLINEアカウントで駅名から物件検索ができる

 見込み客向けに提供しているのがLINE画面上から物件検索ができるサービスだ。例えば居住を希望するエリアを「恵比寿」と入力・投稿すると、「恵比寿駅のおすすめ物件はこちら」と2~3件の物件候補を提示し、「その他物件はこちらから」と当該駅が最寄りの物件一覧ページに誘導する。

 駅近くの店舗を示すほか、チャットサポートシステム「Live800」の導入でチャットにも対応し、LINEから誘導している。ちなみに「浦和」と入力した場合は、「あ.浦和駅」「か.浦和美園駅」など、駅名に浦和を含む選択肢を表示し、ユーザーがそれに回答することで表示物件が絞り込まれる。

 また、LINEで配信したプレゼントキャンペーンやアンケートに回答した見込み客に対しては、ターゲットに合った内容のメッセージを配信している。例えば、今年の年明け、高校生には、「卒業後、ひとり暮らしをお考えのみなさま」と題したバナー画像で、部屋情報やひとり暮らしの豆知識をメルマガで配信する「入居し隊」への登録を促した。また大学生には、「今春、晴れて新社会人になるみなさま」と題した画像で、同様のメルマガを新社会人向けに配信する「部屋探し隊」への登録を促した。他にも、女性を対象にホームセキュリティが充実した物件やデザイナーズ物件などの情報を配信している。

 「LINEからのサイト流入の費用対効果は良好」(同社広告宣伝部課長の中村景一氏)で、「賃貸成約件数が前年比3%増えた成果を下支えしている」(同社執行役員賃貸事業部副事業部長の佐々木竜也氏)。

入居者向けサービス「LEONET」の案内にもLINEを活用
入居者向けサービス「LEONET」の案内にもLINEを活用
入居者向けサービス「LEONET」の案内にもLINEを活用

 一方、自社物件に住む既存顧客には入居者専用サービス「LEONET」を案内する内容をLINEで配信している。同社はインターネット接続、オンデマンドのビデオ配信、CSチャンネル、電子書籍、EC(電子商取引)などを提供している。LINEビジネスコネクトでLEONETのIDとの接続を促し、各種サービスを案内する。「ビデオもれなく1本タダ」などのキャンペーンを告知することで、サービス利用率を高め、入居者の満足度を上げて賃貸契約の更新につなげていく考えだ。

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