企業のデータ活用支援を手がけるブレインパッドが、今年2月下旬、主力商品の1つであるプライベートDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)「Rtoaster(アールトースター)」の大幅バージョンアップを実施した。最大のポイントは、これまでなかった「キャンペーン機能」を追加したことだ。
従来のRtoasterは、蓄積したデータを使ったマーケティング施策の実施や効果の検証に強みがある一方、目的に合わせたターゲットの絞り込みや目的に最適なチャネルの選別といった「施策の企画・設定」機能が弱かった。
このためマーケターは、別のツールを使ったり、自分で紙に書き込んだメモを見たりしながら、Rtoasterで実施する施策を管理画面で設定していく必要があった。これを改め、Rtoasterの管理画面上で、キャンペーンに必要な目的の設定からチャネルの選別などまで、入力・管理できるように変えた。目的の設定から施策の実施、効果の検証といったキャンペーンの一連の流れがRtoaster上に残るため、マーケターにとってその後のPDCAが回しやすくなる。
他にも、Rtoasterのデータからセグメントを作成する別ツール「DeltaCube」を統合したり、データに基づいてRtoasterがレコメンドを示す際に、「クリック」や「コンバージョン」など特に重視したい指標を指定して自動的にチューニングする機能を追加したりしている。
今回のバージョンアップで、DMPは使いにくいとのイメージを払拭し、「既存、新規の区別なく多くのマーケターにRtoasterを使ってもらう」(ブレインパッド マーケティングプラットフォーム本部プロダクトデザイン部の上川晃二朗部長)ことを目指す。