スマートフォンで写真を撮ってそのまま出品できる、その手軽さからフリマ(フリーマーケット)アプリの利用が若者を中心に広がっている。一方で実際にトラブルに巻き込まれるケースもあり、利用に二の足を踏む理由になっている──。2017年に実施、公表されたフリマアプリに関する3つのアンケート調査の結果から、そんな利用実態と心理がうかがえる。

 日本法規情報(東京都新宿区)は1月25日、運営するサイト「詐欺被害相談サポート」と「ワンクリック詐欺・ネット被害相談サポート」の運用情報や、スマホ利用者613人を対象に実施したアンケートを基にした「フリーマーケットアプリに関するアンケート調査」の結果を発表した。

図1 フリマアプリ利用経験
図1 フリマアプリ利用経験
図2 フリマでトラブル遭遇経験
図2 フリマでトラブル遭遇経験

 まずフリマアプリの利用経験については、「ある」が25%(図1)。スマホ利用者の4人に1人に該当する。続いて、利用経験があると回答した人を対象に、フリマアプリでトラブルにあった経験を尋ねると、21%が「ある」と回答した(図2)。フリマアプリの利用者の5人に1人がトラブルに遭遇していることになる。一般のEC(電子商取引)サイトでの買い物に比べると多い印象だ。

図3 トラブルの内容
図3 トラブルの内容

 さらにトラブル経験者を対象に、トラブルの内容について尋ねた(図3)。結果は多い順に、「写真通りの商品ではなかった」(28%)、「期日を過ぎたのに商品が発送されなかった」(21%)、「商品が破損していた」(15%)、「期日を過ぎたのに代金が未払いだった」(15%)、「購入完了までのやりとりでトラブルになった」(6%)、「偽物を購入してしまった」(6%)という内容だった。写真と違う、破損、偽物の3つが、トラブルの原因の約半分を占める格好だ。

 なお、トラブル経験者がどのように対処したか尋ねたところ、「アプリの運営側に通報」(37%)、「当事者間で話し合い」(27%)、「消費者センターに相談」(15%)、「専門家に相談」(3%)の順だったが、「対処していない」も18%いた。泣き寝入りしてしまう人が少なからずいることがうかがえる。トラブルの際には、信頼できる機関や専門家に相談することを促す必要がありそうだ。

利用アプリはメルカリが圧倒

図4 フリマアプリ利用意向
図4 フリマアプリ利用意向

 次にインターネット調査のマイボイスコム(東京都千代田区)が2017年11月に実施した「フリマアプリに関するアンケート調査」の結果をみていく。

 フリマアプリの利用意向を尋ねたところ、「利用したいと思う」が5.8%、「まあ利用したいと思う」が8.7%で、利用意向者は15%弱に上った(図4)。ただしこの調査の回答者は50代以上が過半数を占め、フィーチャーフォン利用者が4人に1人を超えているため、保守的な数字とみた方がいい。20~30代女性の利用意向は30~40%に達している。

図5 直近1年間で利用したフリマアプリ
図5 直近1年間で利用したフリマアプリ

 フリマアプリ登録者・経験者を対象に、直近1年間で利用したフリマアプリを尋ねると、「メルカリ」が73.2%と他を圧倒した(図5)。以下、「ラクマ」(20.2%)、「フリル」(18.9%)と続く。

図6 高級品をフリマやオークションで取引する不安
図6 高級品をフリマやオークションで取引する不安

 最後に、中古品の買い取りと販売を店舗とオンラインで展開しているコメ兵が、2017年2月にネットリサーチのモニター441人を対象に実施した自主調査をみていく。

 「フリマアプリやネットオークションで高級品(ブランドバッグ、高級時計、ジュエリーなど)を購入すること」について「不安がある」と回答した人は、69.8%に上った(図6)。不安な理由としては、「商品が本物か不安」が82.3%を占め、次いで「商品の状態が分からない」(58.8%)「写真と実物が違うのが怖い」(57.5%)、「本当に商品が届くか不安」(50.3%)などが続く(図7)。

図7 不安だと思う理由
図7 不安だと思う理由

 コメ兵が、鑑定付きのブランド品フリマアプリ「KANTE(カンテ)」のリリースに合わせて公表した調査結果であるため、不安を大きめに見せたい意図はあるかもしれない。そこは割り引いて考えたとしても、こうした不安が、一般的なECを日常的に利用している人でもフリマ参加をためらう要因になっていることは確かなようだ。

 買い手にも売り手にも手軽で安心な個人間取引を実現するには、品質の保証や、不正対策、相談窓口の充実などもう一歩進んだサポートが求められる。

■調査概要
・図1~3 調査名:「フリーマーケットアプリに関するアンケート調査」、調査主体:日本法規情報、調査期間:2017年11月28日~12月12日、回答者数:613人(男性295人、女性318人)
・図4~5 調査名:フリマアプリに関するアンケート調査、調査主体:マイボイスコム、調査期間:2017年11月1日~11月5日、回答者数:同社モニター1万847人
・図6~7 調査名:「20代以上男女のお買物調査」、調査主体:コメ兵、調査期間:2017年2月2日~2月4日、回答者数:全国20歳以上の男女441人