みやぎ生活協同組合は昨年11月、東芝テックの電子レシート「スマートレシート」を導入した。特定商品を買ったことをデータで簡単に証明できることから、商品購入が応募の条件となるキャンペーンでの活用が進む。応募率がはがきの平均50倍になり、早くも効果を発揮している。

電子レシートによって、精算直後にスマホで明細を確認できる
電子レシートによって、精算直後にスマホで明細を確認できる
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 「紙のレシートがなくなり財布がすっきりするほか、日別、週別、月別の購入履歴をスマホで簡単に見ることができるなど、会員からは好評を得ている」。みやぎ生協が加盟する生活協同組合連合会コープ東北サンネット事業連合(以下、コープ東北)店舗商品本部の三戸部和彦・店舗営業企画室長はこう話す。

 コープ東北は3月には岩手、山形、福島の生協でもスマートレシートを導入した。コープ東北全体のスマートレシート会員数は約6400人。今年度中に約1万人を目指す。ちなみにコープ東北の組合員数は約123万人。

 スマートレシート会員になるにはまず、組合員になって生協会員カードを作成し、東芝テックのスマートレシート(スマホアプリ)をダウンロードする。店舗のレジで、会員カードとアプリそれぞれのバーコードをスキャンしてひも付ければ完了する。

 次回からはレジで会員カードをスキャンしてもらうだけで、電子レシートが自動でアプリに転送され、その場で明細を確認できる。過去の明細を簡単に取り出すことができるので、「例えば、この間の鍋パーティーで何を具材として購入したのか確認できる。家計簿アプリとも連動して使えるなど、重宝されている」(三戸部室長)と言う。

応募率がはがきの50倍に

 スマートレシートの場合、キャンペーンの応募率が従来のはがきによる応募方法に比べて桁違いに高いというメリットも生まれている。「はがきによる応募率は約1%。それに対してスマートレシートによる応募率は、商品にもよるが、平均すると約50%と桁違いに高い」と、三戸部室長は説明する。

 というのは、購入した商品の中にキャンペーン対象商品があると、プレゼントマークが表示される。マークをクリックするとキャンペーンの応募画面が表示され、住所などの情報を入力するだけで簡単に応募できる。次回からは住所などを入力しなくて済む。はがきやポスター制作といったキャンペーン費用が削減できる効果もある。

 こうしたキャンペーンで売り上げの増加にもつながっている。昨年11月から12月にかけて実施した、花王の食器用洗剤「キュキュット」の新発売キャンペーンでは、通常会員では前年比約1.2倍の売り上げ増だったが、スマートレシート会員では前年比1.45倍になったという。

 若い世代を引きつける効果も発揮している。みやぎ生協では、会員中の40歳未満比率が通常は約13%なのに対し、スマートレシート会員では約27%と2倍以上になる。

 会員数が5万人に達すると、会員の属性別の購入動向データを簡単に把握できるので、販促などの施策にさらに生かせるようになると見込む。