ディー・エヌ・エー(DeNA)と住友商事が共同出資で設立したDeSCヘルスケア(東京都渋谷区)は企業の健康保険組合向けの新サービス「KenCoM」を2015年4月から開始した。「BigData Conference 2015 Spring」に、DeSCヘルスケア上林智宏取締役が登壇した。

DeSCヘルスケアの上林智宏取締役

 「健康診断データから取り込むSickケアからHealthケア」と題した講演でDeSCヘルスケアの上林智宏取締役は、「サービスのコンセプトは『動く歩道型の情報提供』だ。その人のライフステージや健康状態に応じた情報が自動的に飛び込んでくるものにする」と語った。

 DeNAでヘルスケア事業の立ち上げに取り組んできた上林氏が思い悩んだのは、「どうすれば健康な人たちに健康関連の情報に目を向けてもらえるのか」だった。

 「データヘルス計画」が今年4月から始まり、企業の健康保険組合は生活習慣病の重症化予防事業などに力を入れるようになっている。その半面、健康な人たちへの健保の健康増進策は手薄な状態が続いている。KenCoMが提供するのは、病気を発症していない組合員への健康レコメンデーションサービスだ。

 上林氏はデータヘルス計画の土台となる健康診断などのデータを上手に活用することが、KenCoMの事業を成功に導くカギになると見ている。画一的な情報ではなく、「利用者の年齢、性別、健康状態に応じた情報を適切なタイミングで提供していけば、健康意識の高くない人にも目を向けてもらえる」(同氏)と考えている。息抜きになるような話題も含めて、健康増進に役立ち、利用者の興味をそそる情報を、毎月300本ほど配信するという。

 「将来は健康保険組合以外でもこのようなサービスを普及させて、自分の健康計画を考えるのが当たり前となるような世の中を作っていきたい」と上林氏は語った。

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