ダイキン工業サービス本部企画部プロフェッショナルアソシエイトの田中雅宏氏は、日経ビッグデータラボ主催の「BigData Conference 2014 Autumn」において、「IT時代の迅速、的確なメンテナンスサービス」と題して講演した。

ダイキン工業サービス本部企画部プロフェッショナルアソシエイトの田中雅宏氏
ダイキン工業サービス本部企画部プロフェッショナルアソシエイトの田中雅宏氏

 ダイキンは1993年に空調機の遠隔監視サービス「エアネット」を開始した。その後、様々な改良を加えながら現在もサービスを続けている。

 エアネットによるサービスの基本コンセプトは、24時間365日の遠隔監視の実現、細部に及ぶ検診のオンラインでの実行、ランニングコストの低減とCO2排出量の削減などだ。

 空調機のオンライン診断や故障の事前予知には「莫大なデータを使う」(田中氏)。データは室外機と室内機の両方から取得する。室外機の方が「熱交温度・外気温度」「高圧圧力・低圧圧力」をはじめ多くのデータを取得する。一方で、室内機は「内~外伝送異常」、「液管温度・ガス管温度」などで、項目数は少ない。だが「1台の室外機を10台の室内機につなぐ、といったことがあるので、どちらからも大量のデータを取得することになる」(同)。

 収集したデータは故障の予知や、実際にエンジニアが出動する故障対応、部品の交換時期予測などに用いる。

真夏の空調機故障を防止

 故障予知の具体例として、田中氏は「ビル用マルチ熱交換器汚れ」の予知事例を紹介した。室内機エアフィルターの汚れを検知し、影響が出る前に洗浄した。そのことで真夏の停止を防ぎ、洗浄しなかった場合に比べて15%の消費電力低減を実現できたという。

 故障予知は、顧客先に設置している「ローカルコントローラー」と呼ぶ機器で行う。故障を検知する「予知ロジック」が用意されており、検出された数値がそのロジックに当てはまった場合はアラートが出る。予知ロジックは数値がより適切になるよう日々改善されており、ダイキンのセンターサーバーの側で予知ロジックを更新した場合は、1日に1回の頻度で変更分をローカルコントローラーに送っている。

 田中氏は、「現在はビル用マルチエアコンの監視をメーンに事業を展開している。今後はビル用のセントラル機器も監視の対象に加えたい」と将来の展望を語った。

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