小売り世界最大手の米ウォルマート・ストアーズは、米アマゾン・ドット・コムなどネット通販事業者に対抗するため、オンラインでの顧客接点の拡大を図っている。

 小売り世界最大手の米ウォルマート・ストアーズは、米アマゾン・ドット・コムなどネット通販事業者に対抗するため、オンラインでの顧客接点の拡大を図っている。

 2012年、同社はベンチャー企業の米ソーシャルカレンダーを買収した。ソーシャルカレンダーはSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)のFacebook上で友人などの誕生日を管理するアプリである。

 ソーシャルカレンダーのアプリをインストールするとFacebook上の友人がリスト表示され、誕生日や記念日を忘れたくない人をチェック。その日が近づくとリマインドのメールを送るというものだ。

 買収時点でソーシャルカレンダーの利用者数は1500万人以上。ウォルマートはそうした利用者の持つデータを買収によって手に入れたと言える。記念日のプレゼントを、ウォルマートのサイトや店舗で購入することを促せる。

 ウォルマートは2011年にSNS企業の米コズミックスを買収し、同社を母体にSNSやモバイル技術を手掛ける新組織「@WalmartLabs」を立ち上げた。Social Calendar社も同組織に組み込んでいる。