米南カリフォルニア大学(USC)のアンネンバーグ・イノベーションラボは、地元紙ロサンゼルス・タイムズ、米IBM社と共同で、アカデミー賞についての世論を分析するツール「オスカー・センチメータ」を開発した。米ツイッターのソーシャルネットワーキングサービス(SNS)への数百万件の投稿を分析することで実現し、2011年10月から運用中だ。

 米南カリフォルニア大学(USC)のアンネンバーグ・イノベーションラボは、地元紙ロサンゼルス・タイムズ、米IBM社と共同で、アカデミー賞についての世論を分析するツール「オスカー・センチメータ」を開発した。米ツイッターのソーシャルネットワーキングサービス(SNS)への数百万件の投稿を分析することで実現し、2011年10月から運用中だ。

 不特定多数の膨大な声の集合体であるソーシャルデータは、件数の多寡だけではその内容を正しく理解し、役立てることが難しい。そこで、センチメント(心情)を解析することで、物事の方向性を正確にとらえることを目指した。

 最優秀男優賞、最優秀女優賞、最優秀作品賞について、ツイッターの提供するAPI「Firehose」を活用して、膨大な投稿の内容を日々収集。IBMの分析ツールとUSCが研究開発した言語認知技術を活用し、ツイートの件数に加えて、それぞれがポジティブ(肯定的)か、ネガティブ(否定的)か、ニュートラル(中立的)か、投稿に含まれるテキストデータのニュアンスを判断して分析している。どの男優・女優、作品が、映画ファンや一般視聴者の間で、どのような意味で話題になっているのかを把握している。

 オスカー・センチメータは、地元ハリウッドの映画産業向けに興行収入の予測に役立てるほか、米国で最大の人気を誇り、凝った作りのテレビ広告が毎年注目を集めているアメリカンフットボールの王座決定戦「スーパーボウル」でのテレビコマーシャルの意見分析や、政治討論会の勝敗について、聴衆の意見を収集するためのツールとして活用されている。

 一般ユーザーの賛否を分析することで、様々なイベントや討論会などでの一部の審査員や参加者の評決や投票の結果を検証することもできる。市場やユーザー個人の声により近い判断や決断を促すことができると期待されている。

 IT基盤は分散処理ソフトの「Hadoop」を活用している。

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