カーリル(岐阜県中津川市)は全国6000以上の図書館を対象に、蔵書情報と貸し出し状況を検索できるサービス「カーリル」を2010年に始めた。

 オンラインでアクセスが可能な図書館の蔵書目録データベースが対象。ほとんどの公共図書館と大学図書館では、蔵書目録データベースをインターネットからアクセスできるようにした「WebOPAC」が導入されており、カーリルはこれを利用する。

 「村上春樹」などの検索キーワードを入力したうえで、GPS(全地球測位システム)の位置情報を基にした付近の図書館や利用者が選択する任意の図書館で借りることができるかどうかを表示する。同時にアマゾン・ドット・コムのデータベースも検索し、蔵書に対応する書誌情報も閲覧できる。

 利用料金は無償で、蔵書などの情報の脇に表示されるアマゾンのアフィリエイトを収益源としている。キャンペーンやバナー、地域連動型などのバナー広告も掲載している。

 カーリルは開発者向けにISBNで書籍の情報を取得したり、地名または緯度経度の情報で近くの図書館の基本情報(名称、住所、ホームページなど)を取得するAPIを無償で公開している。APIを公開する目的は、サードパーティに図書館に関する様々なアプリケーションを開発してもらうことによって、図書館や書籍に対する関心を高め、カーリルの利用者を増やすことである。

 例えば、スピニングワークス(東京・目黒)がカーリルのAPIを利用して図書館の蔵書情報を取得し、日本全国にある1400店舗の書店在庫とあわせて検索できるサービス「Takestock」を展開している。

 スピニングワークスはTakestockで検索した書籍が購入できる書店として、丸善ジュンク堂やTSUTAYAなどの提携書店の店舗を地図上で提示する。収益源は書店の広告と、書店に対するTakestock利用者の統計データの販売である。