東邦大学は、電子カルテの時系列データや手書きのテキスト情報を分析するシステムを開発した。データを統合し、多角的に分析・可視化することで、医療機関におけるデータ活用を推進。患者に提供する医療サービスの質や安全性の向上を目指す。2014年以降に導入する予定。

 東邦大学は、電子カルテの時系列データや手書きのテキスト情報を分析するシステムを開発した。データを統合し、多角的に分析・可視化することで、医療機関におけるデータ活用を推進。患者に提供する医療サービスの質や安全性の向上を目指す。2014年以降に導入する予定。

 東邦大学医療センター大森病院の電子カルテシステムで管理する5000万件以上のレコードをデータとして利用する。検査結果や診断名などの定型的な構造化データと、診療記録といった医師の手書きによるテキスト形式の非構造化データから、約94%の精度で抽出した「血圧」や「体重」などの情報を統合した分析システムを構築した。

 特定の疾病や検査値を有する患者集団を抽出したうえで、時系列的な変化と診療プロセスを基に、経過表の分析や診療プロセスの俯瞰(パスウェイ俯瞰)、プロセス検索・分析などの可視化を行う。そうすることで、知見を獲得できたという。

 同分析システムを活用した呼吸器疾患患者の東日本大震災による影響分析を行った結果は2011年10月開催の日本睡眠学会第36回定期学術集会で発表されている。また、同システムを活用したシミュレーションでは、気管支鏡後の副作用事例や高脂血症後の副作用事例の分析にも有効であることが確認されている。

 システムは日本IBMと共同開発した。IBM東京基礎研究所のテキスト分析技術、プロセス・セマンティック技術などを活用し、2011年に試行した。

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