日本航空(JAL)は2012年7月、Webサイトのアクセス解析を強化した。ページビューは月間2億もあるものの、購入している顧客がどのようなプロファイルを持つのかきちんと把握できていなかった。Webサーバーのログデータを購買履歴などの社内データのデータベースに取り込んで、横串を刺して分析できるようにした。

 日本航空(JAL)は2012年7月、Webサイトのアクセス解析を強化した。ページビューは月間2億もあるものの、購入している顧客がどのようなプロファイルを持つのかきちんと把握できていなかった。Webサーバーのログデータを購買履歴などの社内データのデータベースに取り込んで、横串を刺して分析できるようにした。

 JALのWebサイトは国内線・国際線航空券やパッケージツアー、ホテルなど付帯・関連商品販売の5分野で構成され、約3万ページの情報・機能を含んでいる。空港の利用者は繁忙期でも1日16万人程度。これに対してJALのWebサイトには2倍以上の40万人が訪問する。

 これまでもアクセス元のIPアドレスから訪問者の地域を判別してコンテンツを切り替えるエリアターゲティング機能は実装していた。今回は、さらに個別の顧客を分析するためアクセスログデータの収集・分析の仕組みを構築。その後、IBMのデータマイニングツール「SPSS Modeler」を導入し、2012年7月に本格的な利用を始めた。

 これらのシステムを「サイト訪問者は何を期待して訪問しているのか」「何を求めているのか」を分析する用途に使っている。そして分析の結果に基づいて「どのような人がどのような商品・サービスを購入しそうか」を正確に予測できるモデルの開発を推進している。

 例えば、「このバナーをクリックしたのはどんな顧客か」「男性と女性ではどちらが多くクリックしているのか」「何歳ぐらいの顧客が最もクリックしているのか」といったことだ。

 こうした中から、航空便の検索から予約・購入に結びつくタイミングを見いだした。一つが28日前までに予約すると、割引料金が適用される「先得」との関係だ。先得の期間を過ぎてしまった顧客が、サイトでのチケット購入をあきらめている可能性が見えてきた。そこで一部の顧客に対して、予約ページに「早く買えばお得です」だけでなく、「出発直前までお得です」との情報も表示。出発日から選べるようにして、購入数が昨年比で3倍まで向上するケースが出てきた。

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