船舶の安全確保の規則が、建造時と就航後に保たれているかどうかを検査する日本海事協会は、大型船のエンジンやボイラーなどの異常を早期に発見するためビッグデータ解析を活用している。

 船舶の安全確保の規則が、建造時と就航後に保たれているかどうかを検査する日本海事協会は、大型船のエンジンやボイラーなどの異常を早期に発見するためビッグデータ解析を活用している。

 アイ・エイチ・アイ(IHI)マリンユナイテッド、日本IBMと共同で開発・実験してきたもので、日本IBM東京基礎研究所のデータ分析技術を応用した。

 船舶のエンジンやボイラーに、音や振動、熱、回転数などを測定する数百個のセンサーを装着。分析ロジックに基づいたセンサー同士の相関関係について、センサー1とその他、センサー2とその他というように順番に見ていく。IBM研究所の独自ノウハウを応用することで、航行時の揺れなどで生じるノイズを誤検知するといった影響を抑えている。

 船内のサーバーに搭載した異常解析のソフトで異変を検知すると、警告を出力する。そうした情報をセンター側に送信しておき、接岸後に予防保全をしたり、故障対応の部品や技術者を手配したりする。大型船の致命的な故障をできる限り回避して、稼働率を上げて収益を確保するのが狙いだ。

 実験の結果、異常の予兆を熟練のエンジニアのように的確に判断できる見通しが立った。年々減りつつあるベテランに代わり、ビッグデータ活用で海の安全を守る。

 開発した技術はクラウドサービスとして、2013年6月から船主や船舶管理会社向けに提供していく。

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