静岡県浜松市に本社を置く遠州鉄道は2011年12月、グループ企業共通のポイントカードである「えんてつカード」から得られる利用者データの分析システムを強化した。より効果的なマーケティング施策に活用し、グループ全体の収益拡大を狙う。

 静岡県浜松市に本社を置く遠州鉄道は2011年12月、グループ企業共通のポイントカードである「えんてつカード」から得られる利用者データの分析システムを強化した。より効果的なマーケティング施策に活用し、グループ全体の収益拡大を狙う。

 えんてつカードを通じて捕捉できる年間3000万件の利用データを分析し、カード保有者の属性をグループ化する「クラスタリング」を強化した。

 ポイントカード保有者を購買履歴やプロファイルなどを基にした各種の切り口でグループ化して、特定の製品やサービスに対するそれぞれの購入見込みを予測。それらをダイレクトメール送信先のターゲティングに活用して販売促進策を立案、実施した。その結果ダイレクトメールのリンクをクリックするなどのヒット率は平均で5~6%を維持。なかには20%を超えるケースもあるという。

 例えば、遠鉄グループのA社とB社を利用している顧客、また両方を利用する可能性のある顧客グループを抽出し、A社とB社の共同企画を実施する。両社の利用を促すことで、グループ内での“買い回り”の促進につなげている。

 「えんてつカード」は、ポイント専用カードとクレジット機能を備えるカードがある。2013年5月時点での発行枚数は49万枚。遠州鉄道が主に事業を展開する浜松市の人口約80万人の半数以上をカバーする。グループで静岡県の西部エリアに、百貨店、スーパー、スポーツ施設、バス、タクシー、ホテル、不動産、自動車販売、ガソリンスタンド、教習所など、生活に密着した企業を展開している強みを生かす。

 分析システムの基盤には、日本IBMのデータマイニングワークベンチ「SPSS Modeler」を採用。従来は1週間を要していた分析処理が、現在は数分で完了できるようになった。短時間で分析が可能になった結果、より多くのシナリオを立案したり、顧客のクラスタリングをより細かく設定できるようになった。

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