埼玉県を中心に事業を展開するイーグルバスは、路線バスの採算を改善するため、運行中のバスの「見える化」を図った。各種センサーで得たバスの現在位置と乗客の乗降情報のデータから、区間や停留所ごとの利用状況を把握し、経営判断に活用した。

 埼玉県を中心に事業を展開するイーグルバスは、路線バスの採算を改善するため、運行中のバスの「見える化」を図った。各種センサーで得たバスの現在位置と乗客の乗降情報のデータから、区間や停留所ごとの利用状況を把握し、経営判断に活用した。

 イーグルバスは大手バス会社の撤退に伴い、川越市内で観光用の路線バスを同年から運行している。

 車両にGPS(全地球測位システム)と出入り口に赤外線乗降センサーを設置。携帯電話回線経由で、これらの情報を送信しサーバー側で集計・分析する。バスが何人の乗客を乗せて、どの停留所間を走っているのかが分かるようになった。乗客を一人も乗せずに運行している区間が多いことや、乗降客が一人もいない停留所があることなど、路線バスの採算改善に役立つ情報が可視化された。

 こうした情報に基づいて、時刻表やルート、停留所の位置などを細かく変更している。乗客数に合わせてバスを小型化することも行う。

 徹底した分析を、燃料コストの削減や顧客の増加につなげることができ、2010年には路線バスの利用者数がプラスに転じた。

 イーグルバスはシステムのデータを利用者向けにも提供する。

 具体的には、車両の各バス停への到着時刻などを携帯電話とパソコンに配信している。バスの利用者は携帯電話のWebブラウザーで停留所を選択すると、だいたい何分後にバスが来るかを知ることができる。バスの接近を知らせる通知が届くので、それまで停留所の近くのコンビニエンスストアで買い物をするといったことも可能だ。

 バスの運行に関する情報だけでなく、席に座れるのかどうかを判断できる車内の混雑状況も提供している。

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