資生堂は2012年4月、同社としては初の本格的なネット販売サイト「ワタシプラス」を開設した。販売店での店頭POS(販売時点情報管理)のデータと、Webでの顧客の行動のデータを掛け合わせて、顧客の行動心理を把握したキャンペーンを展開する狙いがある。

 資生堂は2012年4月、同社としては初の本格的なネット販売サイト「ワタシプラス」を開設した。販売店での店頭POS(販売時点情報管理)のデータと、Webでの顧客の行動のデータを掛け合わせて、顧客の行動心理を把握したキャンペーンを展開する狙いがある。

販売店にもデータ活用の恩恵を

 全国約2万4000店の強力な販売店網を持つ資生堂にとって、ワタシプラスの提供は大きな転換点となった。販売店にとっては、流通経路の中抜きにも見えかねないからだ。そこで同社が考えたのがオンライン・ツー・オフライン(O2O)による店舗の活性化である。

 まず新しいCRM(顧客関係管理)システムを導入して、店舗それぞれの顧客を管理する会員組織の「花椿CLUB」と、ワタシプラスのデータが連携できるようにした。ワタシプラスでは約2600品目を販売しており、ネット専属の美容部員がチャットで使い方を提案する。その際に、顧客に最寄りの販売店を紹介したり、店頭でのカウンセリングを希望する顧客には予約を入れたりする。

 また「店舗ナビ」の機能で、顧客が登録した利用店舗からキャンペーンなどの案内を送付できるようにした。また、販売店の顧客がサイトでどの商品を購入したか、分析データを日次で見られるようにすることも検討している。資生堂だけでなく店舗にとっても、顧客の動きがこれまでよりも詳細に把握できるようになる。

 ワタシプラスの会員数は開設から1年で100万を超えた。