ファンケルは2011年5月にCRM(顧客関係管理)システムを一元化したのをはじめ、タブレットの展開や購買履歴の一元管理など、約30億円を投じて情報システムを再構築してきた。通販で年間530万件、直営店で同570万件にのぼる購買件数と、2億7000万件に達する購入明細データを徹底的に活用することで、リピーター顧客の獲得と1人当たりの購入金額を増大させるのが目的だ。

 ファンケルは2011年5月にCRM(顧客関係管理)システムを一元化したのをはじめ、タブレットの展開や購買履歴の一元管理など、約30億円を投じて情報システムを再構築してきた。通販で年間530万件、直営店で同570万件にのぼる購買件数と、2億7000万件に達する購入明細データを徹底的に活用することで、リピーター顧客の獲得と1人当たりの購入金額を増大させるのが目的だ。

 タブレットは直営店で活用している。顧客が来店すると販売担当者はタブレットを手に、肌に関する顧客の悩みやニーズを“問診”しながら、情報を入力していく。CRMシステムには、電話やネット通販、直営店といった各種チャネル経由での顧客情報や購買履歴に加えて、直営店での問診履歴を組み合わせて管理する。

 この仕組みにより、顧客別に商品の買い替えサイクルを見える化することが可能になった。同社の化粧品は平均的な使い方をすると、1カ月で使い切る量になっている。そのため直近の購買時期と購買量を正確に把握すれば、顧客が持つ化粧品の残量を推定できる。推定残量から使い切る時期を見計らってメールマガジンなどを送付すれば、継続購入の比率を高めやすい。

 顧客の離反を食い止めるのにも、購買時期と購買量が活用できる。例えば、最終購入日から1カ月以上経過したのに新規の注文がない顧客がいた場合、期間限定キャンペーンの情報などを早めに配信して関心を呼び戻すといった、つなぎ止め(リテンション)策を講じられる。