トヨタ自動車は2013年6月、クルマの走行情報などのビッグデータを収集し、交通や物流の改善、防災対策などに利用できるサービスを開始した。企業や自治体、スマートフォンを利用する一般ユーザーが活用することを想定し、全面展開する。現時点では活用ニーズを探るのが狙いだ。

 トヨタ自動車は2013年6月、クルマの走行情報などのビッグデータを収集し、交通や物流の改善、防災対策などに利用できるサービスを開始した。企業や自治体、スマートフォンを利用する一般ユーザーが活用することを想定し、全面展開する。現時点では活用ニーズを探るのが狙いだ。

 トヨタは外部と無線で情報をやり取りできるテレマティクス端末を搭載した車両から位置や速度などの情報を取得し、年間で地球83万周分の走行データを蓄積している。

 従来は、トヨタの純正ナビゲーションシステムを搭載したクルマに渋滞情報、関連機関のWebサイトなどに限って災害時の通行情報を提供していた。今回は、自治体や企業、スマホを利用する一般ユーザーまで一気に対象を広げた格好だ。

 自治体や企業向けの「ビッグデータ交通情報サービス」はリアルタイムの交通情報や、災害時などに役立つ通行実績の「通れた道マップ」を提供する。交通情報のマップ上に、自治体の緊急車両や企業の業務車両などの位置を地図上に重ねて表示できる。交通量などのほか、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)が作動した場所を地図上にポイントし、「滑りやすい場所」の目安にできる。料金は月額20万円。

 一般ユーザーはスマホのアプリで「smart G-BOOK」としてサービスを利用できる。無料版と年2500円の有料版がある。有料版は実走行の渋滞情報を考慮したナビゲーション機能、「落下物」「渋滞」といった道路状況を投稿する「交通情報SNS」の機能などが使える。

 ビッグデータ交通情報サービスのITインフラとしては、トヨタが提携している米マイクロソフトのクラウドサービス「Windows Azure」を採用。処理量の急な増減にも堪えられるようにした。

 トヨタは自動車の情報サイト「GAZOO.com」を2013年5月末に全面刷新し、Windows Azure上での運用に切り替えた。トヨタ車の情報サイト「TOYOTA.jp」と会員制度を統合し、より多様なデータを利用してサイトや端末をまたいだ顧客の行動履歴を把握できるよう強化した。

この記事をいいね!する