ベンチャー企業のSecual(東京都渋谷区)は窓やドアに小型のセンサーを貼るだけでいい、ホームセキュリティのサービスを2016年2月以降に始める。窓などから得た振動データをクラウド側に送信して、警告を出すべき状況かどうかを判定する。サービス開始後には各ユーザーのデータを蓄積し、機械学習により異常判定などの精度を上げていく考えだ。

窓に貼ったSecualのセンサー
窓に貼ったSecualのセンサー

 サービス名称も「Secual」。インターネットに接続するためのゲートウエイと、窓やドアなどに貼る表面7cm×約5cm、厚さ1cm以下のセンサーをセットで導入する。ゲートウエイとセンサー約10個のセットで約3万円を想定しており、月額980円で監視のサービスを提供する予定だ。Secualの西田直樹COOは「米国では約2割の家庭がセキュリティサービスを契約しているが日本は数%の下の方。この状況をテクノロジーの力で解消したかった」と開発の背景を説明する。

ゲートウエイ装置はコンセントに直接つなぐ
ゲートウエイ装置はコンセントに直接つなぐ

 警備状態にするかなどの設定はスマートフォンのアプリで行うが、サービスのコアとなる技術はクラウド側に置いている。センサーが取得した振動のデータをクラウド上のサーバーに送信して、異常かどうかを判定。侵入者などによる異常と判断した場合、ゲートウエイのスピーカーから大きな警告音を発したり、登録したメールアドレスに警告を送ったりする。「窓から得られた振動が、風や地震によるものか、侵入者によるものかを精度高く区別する。初期の段階で警告することで、不審者が実際に侵入するのを未然に防ぎたい」(西田COO)。

 サービス開始後に振動などのデータを蓄積していき、人工知能によって判定の精度を上げていく。「振動などのイベントを蓄積して実際に異常な状況だったかどうかのデータで学習していくほか、時系列のシナリオでも見て、異常かどうかを判断する。例えば、家庭内で飼っている猫が起こす振動などのパターンを学習する」(東窪公志CTO)。

 今後、様々な家庭向けのIoTサービスとの連携を検討している。例えば、スマートフォンでドアの解錠や施錠ができる「スマートキー」との連動だ。家族が帰ってきたかどうかの判定が可能となり、それによって警備状態を変えるといったことが考えられる。侵入者の検知のほか、遠隔地の高齢者の生活を見守るといったサービスも検討中だ。冷蔵庫やトイレのドアに貼ることで、普段と同じ生活をしているのかを知ることができる。

 Secualはクラウドファンディングの「Makuake」で資金を調達しており、今年8月に開始して3週間で目標額を達成したという。現在、総額で540万円を調達している。2016年2月以降の販売開始から、同5月までに2000万~3000万円の売り上げを目指す。Secualが米グーグル傘下のネスト・ラボのようにIoTのビジネスでメジャーになれるかどうか。家庭内外の機器との連携、人工知能によるサービスの差異化がカギを握る。

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