人工知能(AI)など、データ活用人材の不足が叫ばれてはや5年。人材が集まる場の創出や活用のノウハウの共有など、独自の工夫で乗り越える取り組みが始まった。特集の4回目はデータを中心にビジネスや組織を構築している、リクルートを見ていく。

 国内外でもデータ活用が最も進んでいる企業の1社と言えるリクルートホールディングス。もともと各担当者のデータ分析の能力も高いが、活用できる仕組みや組織体制を構築しているのが特徴だ。

 例えば、分析用に必要な情報はデータマートに集約されており、そこにアクセスすれば利用できる。このため各従業員がTableauなどのBIツールを使うことで、「セルフでデータを分析するのが基本」(リクルートライフスタイル ネットビジネス本部テクノロジープラットフォームユニットの佐々木政昭ユニット長)。

 サービスのレコメンドなど社外向けに使わない限り、他の部門のデータも参照できるという。

 佐々木ユニット長は「データの定義を徹底するなど、準備に力をかけている」と説明する。例えば、同じ「予約数」でも、「キャンセルを入れるのか入れないのか、社内で一致するようにしている」(同)。

データプロデュースチーム内の担当例
データプロデュースチーム内の担当例

 データ活用部隊の人材配置も工夫をしている。

 例えば、ネットビジネス本部には、データで各事業を分析したり、活用を提案したりする「データプロデュースチーム」がある。同チームはサービスと機能の2軸で組織を構成しており、意図的に縦横の兼務を発生させている。「他の事業のノウハウを横展開する」(佐々木ユニット長)などの狙いがある。アクセス解析のような専門的な分野は縦で兼務をしている。

 このほか営業部門とも兼務したり、顧客に同行したりして「実際にどのような指標でビジネスを動かしているのかが肌で分かる」(同)。

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