EC(電子商取引)モールを運営するイーレディー(東京都港区)は、国内外の複数モールに同時出品できる越境ECプラットフォームを他のEC業者にも提供して、購買データを収集する。数年内に、購買データを機械学習で解析。最適な販売価格を自動で算出できるようにする。

 イーレディーはバッグや時計など中古高級ブランド品専門ECモール「eLADY.com」などを運営し、2011年以降、二桁成長を続けている。成長の秘密は、2011年から展開する越境ECサイトと独自の越境EC出品プラットフォームにある。

 このプラットフォームは、日本語で商品データを作成すると、同時に他言語で商品データを生成してくれる。商品を一度eLADY.comに出品すると、同時にeLADY.comの英語版サイトである「Elady globazone」や「eBay」「楽天市場」「Amazon.co.jp」といった国内外の複数モールへ出品・管理が可能だ。

 「国内だけでなく同時に国内外の複数モールに自動で出品できるようになったので、マーケットが一気に拡大して売り上げが増えている」と、創業者のニール・プラテック代表取締役CEOは語る。

世界のEC市場は100兆円へ

 プラテックCEOは「現在世界のEC市場は、中国のタオバオや米イーベイ、米アマゾン、楽天、ヤフーに大手5グループで60兆円程度。すべて合わせると70兆円規模だが、3年以内に100兆円に達する。今後は越境ビジネスに注目が集まる」とみる。

 そこでイーレディーは今年3月、自社サイト向けの越境EC出品プラットフォームを、バッグや時計など高級中古品のほか、パソコンやモバイル、カメラ関連などにも対応させて、「LISUTO!」としてサービス提供を開始した。2017年3月までに、大手モールの主要カテゴリーをカバーする予定だ。対応言語は、日本語、英語、中国語、ポルトガル語、ドイツ語。順次、対応言語を増やしていく。

 既にLISUTO!を使って越境ECに乗り出した企業が約15社ある。その1社は、パソコンやパソコン関連商品、家電製品、スポーツ用品、生活雑貨などのネット通販を手掛けるヒットライン(名古屋市中区)だ。ショップ「ナビゲートする通信販売ヒットライン」を展開。自社サイトのほか、楽天市場やYahoo!JAPAN、Amazon.co.jp、Amazon.com、eBayに同時出品している。

 LISUTO!を使って商品を売った場合、売り上げの1%をイーレディーが得るビジネスモデル。「世界のEC市場が100兆円になったとき、その1%を取るだけで1兆円になる。その段階になると、誰がどのモールで何をいくらで買ったのかという購買データがたまっていく。こうして収集されるビッグデータを機械学習で分析すれば、どの商品をどこでいくらで売ればいいのか、分かるようになる。自動的に最適価格を決めることが可能になる」(プラテックCEO)という。開発は、2015年イスラエルに設立した開発センターが手掛ける。

 プラテックCEOは「LISUTO!事業は4~5年後でイーレディー事業を追い抜く。売上高利益率は約50%の高収益事業になる」と意気込む。

越境ECプラットフォーム「LISUTO!」を通じて越境ECビッグデータを収集していく
越境ECプラットフォーム「LISUTO!」を通じて越境ECビッグデータを収集していく
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