綜合警備保障(ALSOK)は2018年度をメドに、ゼンリンデータコム(東京都港区)と共同で発売する「ロボット案内ソリューション」において、ロボットの自動走行による目的地までの案内を可能にする。

「Reborg-X(リボーグエックス)」の外観
「Reborg-X(リボーグエックス)」の外観

 ALSOKはロボット案内ソリューションの販売を今年秋に開始する。ALSOKが販売している案内・警備のコミュニケーションロボット「Reborg-X(リボーグエックス)」を活用。タッチパネルと音声による店舗の紹介に加えて、ロボットがいる場所からの最短ルートを案内する。

 開発企画部開発企画課の恒次創・課長代理は「ゼンリンデータコムには、屋外の地図データに施設内の地図データをうまく当てはめることができる技術がある。加えて見やすい案内に関する技術があり、どういう風に表示したら分かりやすいナビゲーションになるのか、ノウハウが蓄積されている。案内する相手が向いている方向が上になるように地図を回転させたり、拡大させたりする機能を駆使している」と話す。

タッチパネルに表示される案内画面のイメージ
タッチパネルに表示される案内画面のイメージ

人を検知するセンサーの活用

 ALSOKは2018年度をめどに、ロボットが自動走行して、目的地までナビゲーションできるようにするべく、開発を進めている。天井に設置した標識を基に自己位置を推定する従来の方式に加えて、人を検知するセンサーを使って壁面形状を把握して自己位置を推定する方式も開発している。

 今年2月、羽田空港で壁面形状を用いての自己位置推定の実証実験を行い、「ある程度使えることが分かった」(恒次課長代理)と言う。

 リボーグエックスは、人を検知すると止まるようにできる。また、自動走行でナビゲート中に別の人から声をかけられた場合には、ナビゲートを優先するか、利用者の操作を優先する方がいいのか、運用を想定しながら検討する。2018年度の段階でどこまでのナビゲートができるのか、開発・運用費用も見ながら決めていくことになる。

深層学習での音声対話も

 対話システムの導入にも取り組んでいる。ディープラーニング(深層学習)を含めた各種人工知能技術を活用したクラウド型対話システムや音声認識システムなどを用いて実証実験している。

 開発技術部機器開発室機器開発第一課の石松憲和氏は「案内ロボットの場合、とりわけ相手が高齢者だとタッチパネルよりも音声による対話システムの方が現実的だ」と話す。

 タッチパネルだと、どこに行きたいのかという目的地を知るまでに時間がかかり、複雑になってしまうからだ。「○○に行きたい」「和食が食べたい」と案内ロボットに直接呼びかけたほうが、話は早い。ALSOKが対話システムに期待するのはそのためだ。

 今後、施設管理者などユーザーの要望に応じて、案内する相手の年齢を推定する技術の開発にも取り組んで行く。一般に、深層学習によって年齢を推定する技術は確立されているが、どのような技術を用いるか、現時点では決まっていない。

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