DVDレンタル事業などを手掛けるゲオホールディングスは、セルフレジを一部店舗に導入した実験を実施し、セルフレジが取引数、売り上げや粗利の増加に効果を発揮すると統計的に検証し、直営店600店に1249台のセルフレジの導入を決定した。セルフレジ導入以外の要因を排除してA/Bテストを実施できるソフトを活用した。

 ゲオホールディングスは、店舗の人手不足の解消を狙いセルフレジの導入を検討してきた。2015年度は投資回収見込み期間を算出するため目標利用率を設定し、セルフレジでの取引数を基に1年以内で回収を見込める店舗に導入を決定した。

50店舗のセルフレジ導入効果を検証

 50店舗に110台のセルフレジを順次導入して、効果を測る実験を昨年4~9月に実施した。統計的に有意な結果を得られ、試験店舗とそれ以外の店舗の取引数にセルフレジ導入以外の影響が出ないように、アプライド・プレディクティブ・テクノロジーズ(APT)のソフト「Test & Learn」を利用して、50店舗と比較する対象店舗を選定した。

 セルフレジの導入で、対面では借りにくいジャンルの作品などの稼働率の上昇や、セルフレジを利用して一定本数以上レンタルした人向けのキャンペーン実施の効果などで、試験店舗の取引数は3.8%増加した。さらにレンタル売り上げは2.3%増、店舗全体の粗利は2.0%増となった。

 効果が認められたため、2015年度は11~12月に46店舗100台、今年2~3月に149店舗300台を導入した。さらに、投資回収を見込む期間を延ばして、今年9月末までに合計600店舗においてセルフレジを1249台まで増やすことを決定した。

 なお、セルフレジで扱える商材はDVDや本のレンタルに限られ、物販は対象外となる。そのためすべてのレジを置き換えることはせず、レジが複数台設置されている店は1台ずつセルフレジに置き換えている。

 ゲオホールディングスはこの結果を受けて、APTとTest & Learnのライセンス契約を結んだ。今後、レンタル料金を全店統一にする場合のシミュレーションや、レンタル店のゲオからリサイクル店のセカンドストリートに業態変更するときのシミュレーションなどに活用していく予定だ。

 映像ソフトのレンタル市場は縮小が続いている。ゲオホールディングスはDVDレンタルの「メディア」事業の利益維持・向上を目指し、ゲオの店舗数は今年3月に943店舗で前年同期比40店舗減少させている。一方で、「リユース」事業の拡大を目指し、セカンドストリートの出店ペースを加速させ、今年3月時点で前期比1.8倍の508店舗に増やしている。また、オムニチャネル戦略を推進しており、中核となるスマートフォンアプリ「GEOアプリ」の会員は昨年10月で400万人に達している。

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