デジタルマーケティングの今を理解するのに欠かせない「カスタマーセントリック」「デジタルトランスフォーメーション」など経営に欠かせないキーワードを事例と共に解説。大ヒットムック 「最新マーケティングの教科書2018」(2017年12月14日発行)から改めて紹介します。

人々の生活の隅々に、デジタル技術が行き渡ることにより起きる大変化を指す。デジタル技術が急速に進み、実生活に大きな影響を与えることが確実なことから、注目を浴びている。変化を成功に導くためには「データ」の活用が不可欠。そのためのツールの導入などが欠かせない。

 生活の隅々にデジタル技術が行き渡ることで、大きな変化が起きている。消費者の日常生活はもちろん、企業の意思決定やビジネスの仕組みにも変化が生まれ、この変化を成長の糧にできるかどうかが、企業の将来を左右する。この新しい時代で成功している企業や団体に共通しているのが、顧客を理解する上で「データ」を活用していることである。

 デジタル化を実現するために必要なツールは企業にとってすぐ手の届くところにあり、加えてほとんどの企業はファーストパーティーデータ(企業と顧客の間で直接共有されるデータ)という宝の山を既に持つ。後は、これらの潜在力をいかに解き放つかを学べばよいだけだ。

 ところが、従来型の組織を持つ企業の多くでは、膨大な量のデータが蓄積されているのに、データを必要とする部署でそれらをうまく活用できないため、その潜在的なパワーを生かせていなかった。これが、貧弱なカスタマーエクスペリエンスと組織全体の非効率化につながっている。

 マーケターは、組織全体に散らばっているデータサイロ(データが孤立した状況)を破壊し、データを統合して、顧客を単一のビュー(存在)にまとめ、特定の時点での各個人のニーズを理解し、それに応じてアクションを起こす必要がある。

 例えば、マーケターは詳細な顧客プロファイルを作成し、顧客により魅力的なマーケティングを提供してカスタマーエクスペリエンスを改善し、長期的なロイヤルティーを得ることができるはずだ。そのためにも、企業にはデータを適切に収集、編成、強化、アクティブ化した上で維持管理することが求められている。

図1 伝統的なビジネスとの違い
図1 伝統的なビジネスとの違い
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